泣き続けて眠らない赤ちゃん
じょうずに寝かしつけをするためには、赤ちゃんの体内で昼夜の区別がつくようになることが大切だということを聞いたことがあった私は、生後1カ月ごろから明るい昼間はなるべく散歩に出かけたり、夜寝るときは部屋を真っ暗にしたりして、赤ちゃんが明暗をはっきりと体感できるように心がけていました。
しかし、いくら昼と夜とで明暗の差をはっきりつけても夜になると赤ちゃんがすんなり眠るということはなく、むしろひどく泣き続けるばかり。「一体何がいけないのか……」と悩む日々が続いていました。
赤ちゃんも暗いところは怖い?
すでに働きに出ていた私は、睡眠不足を解消すべく、できるだけ早く赤ちゃんが夜ぐっすりと眠れるようになってほしいと考えていました。そこで、インターネットで寝かしつけの方法を検索してみると、こんな言葉を見つけたのです。
「赤ちゃんも真っ暗だと怖くて眠れないことがあります」
この言葉を見た私はとても衝撃を受けました。それまで昼と夜の明暗を体験させることに固執していたので、正反対のことをすすめているこの言葉に驚いたのと同時に、赤ちゃんにももう「怖い」という感情が備わっているかもしれないということに驚いたのです。
半信半疑で常夜灯を付けてみると…
「こんなに小さな赤ちゃんにも、もう怖いという気持ちがあるのかな?」と思いつつ、その夜は常夜灯をつけっぱなしにして眠ってみることにしました。すると、いつもよりも赤ちゃんは泣きません。多少ぐずつきはしたものの、比較的スムーズに眠りにつきました。
それからは毎日常夜灯をつけたまま眠るようにしたのですが、やはりスムーズに寝かしつけをできるようになりました。赤ちゃんが本当に「暗いのが怖い」という気持ちになっているかはわかりませんが、寝かしつけがうまくできるようになってとても助かりました。
わが家の赤ちゃんがうまく眠ることができなかったのが、真っ暗な場所だったからなのかはわかりません。でも、昼夜の区別をつけるために真っ暗にすることに固執せず、常夜灯を付けることで赤ちゃんがぐっすり眠るようになるなんてと驚くと同時にうれしい発見になりました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:鏡 環
2歳の息子の母。現在第二子妊娠中。元高校教員。うつ病と闘いながら夫と二人三脚で育児に励む。