止まらない咳、産婦人科で相談するも…
雨の日に咳が出たり呼吸がヒューヒューとなったりすることがある咳ぜんそく持ちの私にとって、雨の日が続く6月は過ごしにくい季節です。私が安定期に入ったとき、季節は気圧の低い日が続く梅雨。そんな雨が降ったある日、いつものように空咳が……。その日はこれまでよりも明らかに咳の回数が多く、治りが遅いような気がしていました。
産婦人科の定期健診で咳の症状を相談しましたが、「妊娠中に服用できる薬は少ない」とのことで、薬の処方はなく安静に過ごすことに。妊娠する前までは咳が出ても自然に治まることがほとんどだったため、私自身もそこまで深刻に考えていませんでした。
悪化していく咳、ついに息ができないほど
妊娠する前は2日ほどで治まっていた咳が止まらないことに違和感を覚えつつも、とにかく家で安静に過ごしていました。ところが、梅雨の時期で気圧の低い日が続いたこともあり、次第に症状は悪化していくばかり。
1週間ほどが経ったころ、ついに息苦しさまで加わってしまい、耐えかねて呼吸器内科を受診しました。このとき、予約の電話で息ができずにうまく話せないほど私の症状は悪化していました。
呼吸器内科を受診。そのとき医師は
病院にたどり着くなり「電、話、した、者で、す、が」と言葉が途切れ途切れになる私に驚き、急患扱いですぐに診察室へ通されました。医師が聴診器を当てるまでもないほど症状は重くなっていて、緊急で吸入治療を受けることに。「どうして早く受診しなかったんですか」と叱られ、これほど症状が悪化したことはないと伝えた私に、医師は「妊娠を機にぜんそくが悪化する妊婦さんは珍しくない」と説明。
咳がひどいと腹圧がかかりすぎて良くないことや、息苦しさが続くと胎児に酸素が十分に行き渡らなくなる可能性もあるとのことです。咳ぜんそく1つを例にとっても妊娠中は症状がずいぶん違うことを知り、すぐに受診しなかったことを反省しました。
吸入薬を使用しながら過ごし、無事に出産
病院で吸入治療を受けたおかげで翌日には咳もほとんど治まり、呼吸はずいぶんとラクになりました。また、再び咳が出たときのために吸入薬を処方してもらったことで、梅雨の時期が過ぎてから発作が起こったときも素早く吸入薬を使用して症状が軽いうちに対処できました。
陣痛が来て病院に入院したときも、万が一呼吸が苦しくなったときのためにと、吸入薬を肌身離さずそばに置いていました。(結局使用しませんでしたが)。私は妊娠を機にぜんそく症状はひどくなってしまったものの、吸入薬をうまく使ったことで無事に出産することができました。
妊娠前はあまり気に留めていなかった咳ぜんそくも、妊娠中に発症すると症状が異なることを知り、妊娠中はやはり何事も慎重に、またいつもとの違いを感じたらすぐに医師に相談しなければと反省しました。産後4カ月の今、咳ぜんそくの症状はようやく妊娠前のように軽くなっています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
イラストレーター/シュー子
著者:こさい れい
0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。