ヨガをやったことがなかった私にとって、体の変化が著しい妊娠期間中に挑戦することはとてもハードルが高いことのような気がしていました。ところが、助産師さんのすすめで産院で開催されているマタニティヨガ教室を知り、思いきって参加してみることに。初挑戦のマタニティヨガで運動すること以上に、たくさんのことを得られたのでお伝えします。
助産師さんおすすめのヨガ
マタニティヨガはヨガ経験者や美意識の高い妊婦さんがするものであって、私とは無縁のものだと思っていました。私といえば、つわりで丸2カ月吐きながら寝込んでいたこともあり、妊娠してからは家にこもる日が続いていたのです。
つわりが治まったころの定期健診で、助産師さんから「元気ですか?」と聞かれたときに、家に引きこもり続けて寂しさを感じていた胸の内を話すと、「マタニティヨガを始めてみませんか?」とすすめられました。「リフレッシュできますよ」と言われたものの、安静にしていないといけない時期に未経験のヨガに挑戦する勇気はなかった私。
ところが「当院でも開催しているのでもしよければ」と背中を押されたことと、「産休に入ってできた時間で初めて挑戦する人も珍しくない」と聞いて安心したことで、マタニティヨガ教室に申し込みました。
ヨガで体だけでなく心もラクに
通販で買ったヨガウェアを手に、いざ教室へ。初めて参加したのは妊娠5カ月のときでしたが、教室には臨月の方もいらっしゃって驚きました。大きなおなかでも、赤ちゃんに負担をかけることなく運動できるというのは心強かったです。そして助産師さんの言う通りヨガ初心者も多く、なかにはジャージで参加する人もいて、私が思っていたハードルの高さはまったくありませんでした。
また、“ちょうどいい距離感”のママ友ができたこともうれしかったです。ヨガ教室の更衣室でママ友と何気ない会話をした数十分が、私の気持ちをずいぶんとラクにしてくれました。友人には話しにくかった尿漏れや恥骨痛の悩みを、皆で笑って共有できたのはいい思い出です。お互いに連絡先を交換することはありませんでしたが、体だけでなく心もリフレッシュできました。
お産のときに呼吸法が役に立った
5カ月ほどマタニティヨガ教室に通いながら、出産の日を迎えました。母親教室で「陣痛のときの呼吸」として簡単な呼吸法を習ったものの、初産だったこともあり、未体験の痛みを前に呼吸が荒れてしまった私。そんなとき、ヨガ教室で「8拍かけて息を吐き、4拍かけて息を吸う」という呼吸法をひたすら繰り返していたことを思い出し、痛みに耐えながらも試してみることに。
5カ月かけて練習していただけあってずいぶんと呼吸は安定し、助産師さんからも「落ち着いていた!」ととても褒めてもらいました。呼吸法で冷静になれたことも影響したのか、陣痛促進剤を使うことなく安産でお産を遂げることができました。
ヨガ教室で知り合ったママ友も私と同様、多くの人が「マタニティヨガはハードルが高そうな気がしていた」と話していました。実際はそんなことはまったくなく、運動だけでなく妊娠中の気持ちも共有でき、さらにお産のときの呼吸法にも役に立ち……と良いことずくめでした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:こさい れい
0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。