長女が1歳のときに職場復帰した私。お迎え時間が遅いものの、明るく楽しそうな娘の笑顔に癒やされる日々でした。でも、もっとお迎え時間を早めようと、私は思い切って転職! 一緒に過ごす時間が増えたとき、娘が口にした言葉に私はハッとしたのです……。
お迎え時、笑顔でかけよる娘
職場復帰し時短勤務で働いていたものの、通勤時間が長くお迎え時間が19時をまわることもありました。年上の園児たちのなかに小さい娘が1人混じっている状態で、遅いときは先生たちと娘ひとりだけの日も……。
最初は心苦しくも、迎えにきた私と目が合うと「ママ!」と笑顔でかけよる娘に、疲れも吹っ飛び幸せな気持ちでいっぱいに。延長保育時間は軽食を食べられるので、何を食べたの~?とおしゃべりをして帰路につく日々を繰り返していました。
時間が厳しい…。転職を決意!
時短勤務の期間終了を目前にし、今後の働き方についてとても悩みました。長年勤めてきた会社でこれからも頑張りたいものの、お迎え時間が厳しく……。また、夫は残業が多く、両親は遠方に住んでいることから、子育てを親族に頼ることが難しい状態でもあったのです。
ファミリーサポートの利用を検討しましたが、ワンオペ生活に疲れを感じていたこともあり、思い切って退職を決意しました! 転職をして娘との時間を増やしたいと思ったのです。その結果、お迎え時間が17時ごろとなり、娘と過ごす時間に幸せを感じました。
娘の本当の思いを知り…
新しいライフスタイルに慣れてきたころ。ふと娘が昔のことを話し始めたのです。「ママ、エンチョー(延長保育)ね。ママ、まだかな~遅いな~って待ってたんだよ……」と。その言葉に私は固まってしまいました。そして、娘を抱き寄せ「ママを待っていてくれて、ありがとうね」と答え、胸がいっぱいに……。
当時、楽しそうに見えていた娘ですが、やはり寂しさや不安もあったのだと胸に突き刺さる思いでした。小さな娘ですが、私に気をつかって明るく接していたことに気づいたのです。
延長保育自体、悲観するものではなく、本人は楽しんでいたと思っています。利用していた私としても、遅くまで見てくれる保育園の先生方にとても感謝しています。 一方で、娘が寂しくなったことも事実。しかし、幼いながらも、いつも笑顔を向けてくれた娘のやさしさがうれしく、胸がいっぱいになりました。
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イラスト/マメ美
監修/助産師REIKO
著者:山本加奈子
2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。