事件は産後間もないころに…
第一子出産後、まだ間もないころのことです。昼夜関係ないうえに、初めての子どものお世話ということもあり、心身ともに疲弊しきっていた私。気が付けば1日中、授乳しているということもよくありました。
産後1カ月は義実家でお世話になっていたのですが、義父母に対し、産前のように気づかいある振る舞いができないほど疲弊しきっていました。
「ママ…乳牛みたいだね」
その状況にプラスして、胸が張ってしまい、ブラジャーをつけるのもつらい状況に。そんな私を見て、義母が「ママ、まるで乳牛みたいだね」とひと言。近くにいた義父も吹き出したくらいでした。今なら私もそのひと言に一緒に笑ってしまうでしょう。
でも、寝不足に体の痛みなど、極限状態だった私はムスっとすることしかできなかったのです。「なんてデリカシーのない人なんだ!」とひとり憤慨して、しばらくの間、根に持っていました。
後日、義母に直訴してみると…
その後、「そういえばお義母さん、前に私のことを乳牛って言いましたよね。あれ、傷付きました」と直訴する機会がありました。ところが、義母は「え? そんなこと言ったっけ? 私ったらひど~い」と笑うばかり。
そうです。やはり覚えていなかったのです。さらに、当時はホルモンバランスも不安定なうえに、疲労も重なっていたころ。私も過敏な状態だったので、「あまり深刻に受け止めてはいけないな」ということを学びました。
ちょっとカチンときたときは、カッとなっているその場で言い返すのではなく、ワンクッション置いて冷静になってから言ってみるというのもアリということを学びました。これからも義母とじょうずに付き合っていきたいと思っています。
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イラスト/imasaku
著者:東慶子
三児の母。育児のかたわら、アンガーマネジメントキッズインストラクターの資格を取得。自身の育児経験に生かすとともに、将来的には子ども向けの講座を開催したいと考えている。