初めての育児で力が入ってしまい、完全母乳育児にこだわりすぎていた私。1カ月健診で娘の体重が増えていないことを指摘され、悲しい気持ちに……。その後、母乳育児相談室で受けた母乳マッサージや助産師さんのアドバイスによって、気持ちが軽くなれた体験をお伝えします。
少し早く生まれた娘
出産予定日より2週間早く生まれた娘は、少し小さめで寝てばかりいました。出産した病院では決められた時間に授乳室に集まって授乳するのですが、授乳しようにもすぐ寝てしまい練習ができません。頑張って飲んでいるまわりの赤ちゃんたちを見て焦ってしまい、授乳時間が憂うつでした。
その病院の産婦人科では母乳育児を推奨していて、必要に応じて助産師さんと相談しながら育児用ミルクをあげるのですが、思うように体重が増えず、退院日は退院の許可をもらえるギリギリの体重でなんとか一緒に帰宅することができました。
体重が増えず、1カ月健診で要観察に
退院してからも、授乳時間はいつも闘いのようでした。完全母乳育児を理想としていた私は、育児用ミルクはできるだけ飲ませず、とにかくおっぱいを出るようにしなくては、飲めるようにしなくては、と必死だったように思います。娘の小さい口に合うような二プルを使ってみたり、赤ちゃん用の体重計をレンタルして授乳後毎回体重を量ったり……。
そうして迎えた1カ月健診の日。まず、入院中に仲良くなったママ友に再会して開口一番、「ちっちゃーい!」と言われてしまい、ショックを受けました。そして小児科の健診では、体重は退院後から350gほどしか増えておらず、翌月に再度受診するようにと、母子健康手帳には「要観察」のハンコが。
1カ月間、悩みながら必死に頑張ったつもりでいた私は、娘に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、その後の助産師さんとの面談では大泣きしてしまいました。
母乳育児相談室の門を叩く
そこで助産師さんから、桶谷式乳房管理法というものを紹介していただきました。母乳育児相談室という施設があり、そこで母乳育児に関する相談ができるとのことでした。予約を取り緊張しながら行ってみると……そこにいたのは、やさしいベテランの助産師さんたち。
悩みを聞きながら、おっぱいが出やすくなるマッサージをしてくださいました。痛いと聞いていたマッサージでしたが痛みを感じることはなく、終えたあとの授乳では娘が明らかにいつもよりよく飲んだのです! 驚きと喜びで、うれし泣きしてしまったことを覚えています。
生後4カ月で突然、哺乳びん拒否!
それから、定期的に母乳育児相談室に通いました。授乳の姿勢や食事のアドバイスを受けたり、育児の悩みを聞いていただけて、とてもありがたかったです。娘はいつの間にか母乳をたくさん飲んでくれるようになり、育児用ミルクを飲ませることも減っていきました。
そして生後4カ月になったころ、娘が突然哺乳びんを拒否するようになったのです! 完全母乳育児を目指していたものの、混合もラクかな?なんて思い始めていた私は驚きましたが、体重も順調に増えていたので、育児用ミルクはそこで卒業となりました。そのあとも、母乳育児相談室には卒乳するまでお世話になりました。
その子に合った授乳の仕方があるということも今は理解できますが、あのころの私は意固地になっていたのだと思います。完全母乳育児にこだわりすぎて、成長させるという育児の基本を後回しにしていました。生まれてすぐの小さい娘に無理をさせてしまって申し訳なかったなという気持ちと、助産師さんからのアドバイスに感謝しています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:坂井香子
おだやかな娘とわんぱくな息子の母。夫は別居中のため、完全ワンオペ育児奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。