2021年3月以降に大手通信会社の割安の料金プランがスタートする予定です。これは、公共の電波を使う通信会社に対して、菅政権の強い要請があることによる影響が小さくありません。昨年末から各社プランを発表し、事前エントリーを始めている携帯会社も出ています。
割安になることは喜ばしいことですが、大手3社ではプラン変更の手続きが必要で、手続きしない場合は現在のプランが継続します。今回は新しい料金プランの概要と向いている方、その他の選択肢などについてお伝えします。
新料金プランはどうなっている?
2021年1月末現在、発表されているプランは、大手3社(NTTドコモ、KDDI、Softbank)はほぼ横並びで、月額料金2,980円、データ容量20G、5分以内の通話定額(KDDIのみオプションのため、不要の場合500円の減額)、通話料20円/30秒となっています。また、新プランの名称は、NTTドコモは“ahamo”、KDDIは“povo”、ソフトバンクは“Softbank on Line”です。
いずれもキャリアメール(docomo.ne.jp、ezweb.ne.jp、softbank.ne.jpなどのアドレス)が使えず、店舗での手続きや修理等は対応できなくなります。また、申込も店舗でなく、オンラインで行います。家族割は2021年1月末時点では、設定がありませんが(NTTドコモは申し込み可能ですが、割引対象外)、今後見直される可能性もあるようです。
第4のキャリアの楽天モバイルでは、大手3社と一線を画し、1回線目に限り、月間のデータ使用量1G以下は0円、1G超~3GB以下は980円、3GB超~20G以下は1,980円、20G超は2,980円と段階性を取っています。また、格安スマホ・シムも新たな料金プランを発表した会社が出始めています。
どんな人が向いているの?
上記の新スマホ料金プランに向いている方は以下に当てはまる方です。
①オンラインで手続き、トラブルへの対応が自分でできる人
②通話時間が短めで、キャリアメールの使う必要がない人
③自宅や勤務先でWi-Fiの接続ができない人
新スマホ料金プランは、店舗やコールセンターでの対応を極力制限することによるコスト削減効果により、料金に反映しているため、操作や修理、手続きを自分か家族がオンラインで手続きできる必要があります。故障などのトラブル対応や機種変更、プラン変更等の手続きが自分でできない人にはおすすめできません。
また、大手3社の新プランは20Gまでのデータ容量制限がありますが、自宅や勤務先等ではWi-Fiに接続することが多くデータ容量を多く使わない方や逆にデータ通信のほとんどをスマートフォンで使う方など月間20Gでは不足している方は新料金プランにマッチしていないことも考えられます。
まずは、ご自身の使用データ容量を確認することから始めてみましょう。月間の平均データ使用量が10G~20Gの方で、通話の頻度が少ない方はこの新プランに合っていることが多いと思われます。
他の選択肢もしっかり確認しましょう
新スマホ料金プランは、向いている方には従来のプランより割安になることもある一方で、その他の選択肢があることも知っておきましょう。ご自身にあったプランを見つけることが大切です。データ通信を月20G以上頻繁に使う方は大容量プランや無制限プラン等を、データ通信をほとんど使わない方は小容量プランを検討してみてください。
UQmobileやY!mobileなどのサブブランドや格安スマホ・シムでは、店舗・コールセンターでの対応を行っている会社もあるので、ご自身の状況に応じて選ぶといいでしょう。
また、通信会社を変更する場合には、通信エリアの圏内であるか、電力や固定電話、光回線などのセットプランに影響があるかどうか、家族割やセットプランの解消のよる値上がりがないか、中途解約による違約金(いわゆる2年縛り)なども合わせて確認するようにしましょう。
事前エントリー等を行っている新スマホ料金プランですが、現在のプランより明らかなメリットがある場合には、早めに切り替えた方が良い面もありますが、プランや通信会社の変更を決めきれない方は情報収集や詳しい方に相談することも検討すると良いでしょう。まだ、計画段階ですが、総務省では「スマホ乗り換え相談所」の設置を予定していますので、設置後に相談しても良いと思います。通信費の削減は、家計改善にもつながりますので、変更の有無を問わず最適なプランでスマートフォン・携帯電話を契約するようにしましょう。
※上記の内容は2021年1月末の内容です。今後、内容や条件など変更になる可能性があります。また、記事に出てくる金額はすべて税別です。別途消費税(2021年1月時点では10%)が課税されます。