古川未鈴さんは、現役アイドル「でんぱ組.inc」のメンバーです。2008年に今の「でんぱ組.inc」の前身となるアイドルユニット「でんぱ組」を形成してから、現在に至るまでメンバーの卒業・加入を繰り返しながらも、古川さんはアイドルとしてずっと活動をおこなっています。また、去年の4月にはYouTubeチャンネルを開設。メイクやゲーム実況など、YouTube動画の配信にも力を入れています。
そんな古川さんですが、2019年9月にライブで結婚を発表。今年の1月には、ご自身のInstagramで妊娠の報告をおこなっています。たくさん悩みながらも、現役アイドル中に結婚、そしてコロナ禍の妊娠という道を歩むことになった古川さん。今回はそんな古川さんにインタビューさせていただきました!
初めての妊娠で、自分の知らない世界を知ることができた
ー妊娠が初めてわかったときは、どんな気持ちでしたか?
古川さん:とてもうれしかったです。旦那さんも驚いていて。その前に見ていたドラマ「朝顔」で、風間俊介さんが演じていた役が、妊娠がわかったときにすごく感情が爆発していたので、そういう反応を期待していたら、全く違って……。「現実はそんなもんか」と思いました(笑)。ただ、私が「もっと喜んでくれると思ったのに」と呟いたら、「おめでとう! 」と焦って言い直していたのには笑いましたね。
ー実際に妊娠した後は、どんな体調の変化がありましたか?
古川さん:実は最初つわりが本当にひどくて、8週くらいの初期でも体調不良になり、改めて“母って強いな”と思ったんです。子どもを授かるということは本当に大変で、妊婦の時期だけでも、こんなにいつもと違うことがあるんだって驚きました。
ーちなみに吐きつわりですか? 食べつわりでしたか?
古川さん:私は食べつわりでした、1時間に1回はごはんを食べないと気持ち悪くなってしまうんです。体重管理もあるので、あまり食べてはいけないこともわかっているんですが、気持ち悪さには勝てなくて……。「もう今はいいや! 」と吹っ切って食べまくっていました(笑)。私の場合は、オレンジジュースを常に飲みたくなって。フルーツもみかんが一番美味しく感じて、ただひたすら吐き気防止のために摂取していました(笑)。
ーパパはどのように古川さんをサポートしてくれましたか?
古川さん:進んでオレンジジュースを買いに行ってくれたり、精神的にも支えてくれたりと、驚くほどサポートしてくれました。つわりを体験していないから、どう対応していいかわからなかったと思うんですが、いろいろとサポートしてくれて、すごくやさしさを感じました。
ー妊娠中に「これは大変だな」と思ったことは何でしょうか?
古川さん:今日は体調が良くても、明日はいきなり悪くなるかもしれないという不安が常にあるのは大変だなと思いました。つわりの時期が少し続いた後、やっと落ち着いたと思ったので、これから素敵なマタニティライフが始まるんだと期待していたら、先日撮影の現場で体調を崩してしまい、ものすごく落ち込んだんです。やはり、妊娠中に仕事をするのは大変だということを実感しました。8か月を目前にして、今ようやく落ち着いた感じです。「世の中のママたちはどう乗り越えているんだ!? 」と驚きましたね。そして、本当に“母は強し”とはこのことだと思いました。こうやってどんどん人間的に成長し、精神的にも体力的にも強くなっていくんだなと日々実感しています。
何もかもが初めてで、すべてが手探りの状態だった
ー妊活中はどんなことに気を付けていましたか?
古川さん:妊活がそもそも初めてだったので、基礎体温を測ることから勉強しました。体温が記録される体温計とアプリを買って見たり、排卵日を調べたり、簡単なことから始めていきました。
ー初歩的なことは一番大事ですよね。
古川さん:そうなんですよね。それから不妊治療のことも調べたり、排卵チェッカーなどを購入したりと、手探りで始めていきました。
ー妊娠中はどのような心境の変化がありましたか?
古川さん:実際に妊娠することで、自分が悩んだり、つらいなと思ったことをSNSなどで調べていると、私と同じように悩んでいる人がたくさんいたんです。こんなにいるとは思っていなかったので、すごく驚きました! 私はこれまであまり妊婦さんのお話を聞いてこなかったので、入ってくる情報すべてが新鮮で……! 新しく覚えることがすごく楽しいんです。また、今までは気付かなかったんですが、すれ違った方が使っているベビーカーを見て「どこのメーカーのベビーカーを使っているんだろう? 」とか、赤ちゃんを見たらとてつもなくかわいく思ったり……。自分の知らなかった世界がグッと広がった気がして、すごく刺激的な毎日を送っています。
コロナ禍での妊娠…元気に生まれてきてくれればそれでいい
ーコロナ禍での妊娠で、何か不安なことはありましたか?
古川さん:思ったよりもコロナ禍が長引いていることや、妊婦さんのワクチン接種についても不安だなと思いました。妊婦さんがワクチンを打つ際ですが、現段階では接種前の診察で医師に必ず相談し、接種するメリットとデメリットをよく聞いたうえで検討し、接種するかを判断するという方針が取られているようですが……。また、今のままであれば立ち会い出産もできませんし、健診もすべて1人で行っているので、”すごい時代に出産することになったな”と思いました。それこそ、今の時代に出産して、子どもは幸せになってくれるのかなとか、大きなことも考えてしまいますが、とにかく今はおなかの中で、順調に育ってくれていることが何よりもうれしく感じています。
ーコロナ禍という状況が現在も続いています。そのため、「コロナ禍の妊娠・出産は避けたい」という意見が一部ではあるようですが、古川さんはこのような状況の中でも妊娠を決意した理由を教えてください。
古川さん:私はコロナ禍だから妊娠・出産を避けたい……みたいなのはあまりなくて。というか、妊娠について知識もなかったので、具体的にはコロナ禍で何ができなくなるんだろう? というのがわかっていなかったところもあります。そういうのは、実際妊婦になって実感してきているところですが、コロナ禍でも元気に生まれてくれれば、私はいいなぁという気持ちです。
ーコロナ禍で妊娠することで、メンタル的な部分の葛藤などはありましたか?
古川さん:私は葛藤するほど、メンタル的なダメージは受けていませんでした。ただ、私が通っている産院では、コロナ禍では立ち会いや面会ができないほか、両親学級みたいなものもないようで……。いつもだったらできることが、コロナによってできないというのは少し不安でもありました。せっかくだから、いろいろ経験してみたいと思うタイプなので、ちょっと残念だなぁという気持ちです。ただでさえ、初めての妊娠で知らないことが多いのに、学んだり経験する場がコロナ禍によって少なくなってしまうのは、残念に思いました。でもその分、今はネットやSNSで情報が沢山入ってくるので、わからないことがあれば自ら調べるようにしています。先人の皆様に本当に感謝です。なので私もYouTubeやSNSなどを通して、何か発信していきたいなと思っています。
つわりは本当に大変だったそうですが、「妊娠したことで、自分の世界が広がって楽しいです! 」と話していた古川さん。コロナ禍での妊娠についても、前向きに捉えていて、明るくインタビューに答えてくださっていたのが印象的でした。さて、次回のインタビューでは、現役アイドルの結婚・妊娠についてお話を伺っています。次の配信も、ぜひお付き合いくださいね!
PROFILE:古川未鈴さん
古川未鈴(みりんちゃん)165cm / 9月19日 / A型 / 香川県出身
幼少期からアイドルに憧れてきて夢を叶えたグループの中心的存在。コンシューマーからアーケード、ネットゲームまで幅広く網羅し、ゲーム番組のMCもこなすゲーマーアイドル。高松市観光大使。カラー:赤