大泣きしながら帰ってきた妹
私が中学1年生、妹が小学4年生のときの話です。私は家におり、妹は友だちと公園へ遊びに行っていました。両親は共に仕事で家におらず、自宅にいたのは私ひとり。お昼ごろ、インターホンが鳴り出てみると、大泣きしている妹が! 驚きつつも対応できるのは私しかいないため、妹の様子を見てみることにしました。
大泣きしている妹に「どこが痛いの?」「お友だちと喧嘩したの?」といろいろ質問をしました。妹は「喧嘩してない。おなかが痛い」というので、最初はただの腹痛だと思いました。
しかし、念のためけがをしていないか見ようと妹の全身を確認していると、ズボンのおしり付近が赤く染まっていたのです。
妹に生理のことを教える
私は妹に初潮がきたんだなと気づきました。妹もおまたから血が出ていることはわかっていたようでしたが、なぜ血が出ているのかわかっておらず、パニック状態でした。
私は妹を着替えさせ、その後、これは生理というもので病気ではないこと、ナプキンの付け方、生理がなぜくるのか、どんな頻度で生理がくるのかを簡単に教えました。妹はまだ小学4年生で、学校ではまだ習っておらず、友だちにも生理がきている子がいなかったらしく、この日初めて生理のことを知ったようでした。
おなかが痛い、というのは生理痛だったようで、対象年齢を確認したあと私が飲んでいた市販の痛み止めを飲ませました。1時間もすれば薬が効いてきたようで、妹が「おなかが痛い」と訴えることもなくなりました。
様子を見に来てくれた友だちにも
妹の体調が回復してきたころ、公園で一緒に遊んでいた友だち数人がわが家に尋ねてきました。しばらく公園で遊んでいたようですが、お友だちも血が出ていたことに気づいていたようで、妹のことが気になり、わざわざ様子を見にきてくれたようです。
私は妹の友だちにも簡単に生理のことを伝えました。その場には男の子も女の子もいましたが、みんな妹のことを心配してくれてとてもうれしかったです。男の子はみんな「生理で痛い思いをしてる女の子がいたらやさしくする」など口々に宣言していて、ほっこりしました。
その後、妹は友だちがきてくれたことで生理痛の痛みも体のだるさもなくなったようで、再び遊びに行きました。念のため、薬と替えのナプキンを持たせましたが、薬は飲まずナプキンだけ何度か替え、夕方ごろに帰宅。大泣きしている妹にも、そして突然の生理にも、とてもびっくりした出来事でした。
著者/佐藤里桜
イラスト/すうみ
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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