私の初潮は小学4年生のときで、同い年の友だちと比べて早いほうでした。当時、遊んでいるときに起こったのでパニックに……。その場から動けずにいたところ、救世主が現れたのです。
声をかけてくれた2人の女子高生
私が小学生のときの話です。友だち2人と遊んでいたのですが、友だちの1人が急に驚いた顔をして、私に小声で教えてくれました。
「おしりが赤くなってるよ」
そのときは自分で確認できずわからなかったのですが、あとでズボンを確認してみると染みが。「女性には生理がくる」という知識はあったのですが、まだ友だち2人も生理がきておらず、どうすればいいのかわからずパニックになりました。
「どうしよう」「家に帰ったほうがいいかな?」と話し合っていると、2人の女子高生が声をかけてくれました。私のズボンが経血で汚れているのが見えて声をかけてくれたそうです。
1人の女子高生は羽織っていたジャージを私の腰に巻き、染みが見えないようにしてくれ、もう1人は「ナプキンって持ってる?」「使い方、知ってる?」とやさしい声でいろいろと聞いてきてくれました。
女子高生が連れて行ってくれたのは…
突然話しかけられたことに驚きつつも、私は女子高生から質問されたことに答えました。
当時の私も「生理になったらナプキンをつけなければいけない」ということを知っていましたが、どんなものなのか、どこで購入できるのかは知りませんでした。そのため、当然ナプキンを持っておらず、女子高生にも伝えました。
すると、女子高生は私たちをコンビニへ連れて行ってくれて、ナプキンを買ってくれたのです。そして、かばんから適当な紙を取り出しナプキンの形に折ったあと、簡単に使い方を教えてくれました。そして私は再度コンビニへ入ってトイレを借り、教えてもらった通りにナプキンを着けました。
別れ際に私は女子高生に借りていたジャージを返そうとしましたが、「ズボンが汚れているから、次に会ったときでいいよ」と断られてしまいました。
再び会えた女子高生
私は、借りたジャージを腰に巻いたまま家に帰り、出来事を母にすべて話しました。すると母は、私の心配をしつつ、女子高生2人の対応に感激! そして、後日女子高生たちの学校へ返しに行こうということになりました。
当初私は女子高生2人の学校がわかりませんでしたが、ジャージに書かれていた校章を元に母が高校を特定し、数日後高校へ母と行きました。また、ジャージに名前が書かれていたため、2人を呼び出してもらい私は母と共にお礼を言うことができたのです。
対応してくれた女子高生2人は、二度目に会ったときも「あのあと、家に帰れた?」「体調は大丈夫だった?」とやさしく言ってくれて、とてもうれしかったです。
当時の私は、ナプキンの付け方を教えてくれたとき「なんでトイレでナプキンを使って教えてくれないんだろう」と思っていました。しかし、今考えると、同性とは言え、一緒にトイレに入ることも問題があるし、外でナプキンを広げるわけにもいかず、女子高生なりに考えた対応だったのでしょう。女子高生の2人の臨機応変な行動を今はすごいと思いますし、とてもありがたいものでした。
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監修/助産師REIKO
著者/佐藤里桜