電車で実家へ帰省
わが家は車を所有していなかったので、実家へ帰省するには3時間かけて在来線と特急電車を乗り継がなければなりませんでした。長男と私は20分ぐらいの短い時間であれば普段から電車に乗っていました。
しかし、3時間という長時間、電車に乗った経験はありません。まだ言葉を話せず、そこら中歩き回り、じっとしていることができない宇宙人のような長男を連れて私ひとりで電車に乗ることができるのか、不安がつのりました。
電車に長時間乗るための対策
長男が電車内で騒がないように、退屈させないための対策を考えました。まずは音の出ないおもちゃや本を持っていくこと。その中でも友人がすすめてくれたのがシールブックです。できるだけ時間を稼ぐためにシールブックは新しく購入して、電車に乗ったときに初めて見せたほうが良いと教えてもらいました。
あとはお菓子を与えることと、昼寝で過ごすことです。長男は電車が好きで、短い乗車であれば外の景色を見たり踏み切りを見たりして過ごせていたので、私はこれだけ準備をすれば乗り切れるはずだと思いました。
時間が経つにつれてグズりだす長男
帰省当日、まずは通勤電車に1時間乗りました。早朝のため電車は満員でしたが、長男は抱っこひもの中で大人しくしてくれました。朝早かったためか抱っこひもの中で寝てしまったようです。
次は特急電車に乗り、私は長男を飽きさせないように持参したおもちゃや本などで遊んで相手をしました。しかし、1時間ほど過ぎると長男がグズりだしたのです。私は抱っこをしてデッキに出たり別の車両に移動したりして、なんとか長男の気を紛らわそうとしました。
サラリーマンが私に放ったひと言
さらに時間が経つと、長男はいよいよ泣いて騒ぎ出す事態に。何をしても泣き止む様子はなく、私はとても焦りました。そのころ電車は実家のある県に入っていたので、私は停車駅で降りてしまおうかとも思いましたが、車で1時間かかる場所だったので降りるのをためらいました。
そしてある駅に着いたとき、サラリーマンの男性が降り際に私に向かって「迷惑だよ」と言い放ち、そのまま降りて行ったのです。私は謝ることも何か言うこともできず、長男を抱っこしたままただ呆然と立ち尽くすしかありませんでした。
他人から面と向かって「迷惑」と言われたことは本当にショックで、私はしばらく立ち直れませんでした。この経験から、長時間の電車移動は長男にはまだ無理だと思い、長距離の移動にはレンタカーを使い、電車の利用を避けるようにしました。もし自分と同じような立場の人を見かけたら、その人の助けになるような声かけをしたいと思っています。
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著者:小林 睦
9歳と6歳の息子、4歳の娘の母。わんぱくな3兄妹の育児体験を元に記事を執筆中。