SNSの誤った情報を信じてしまい……
妊娠中はひどい便秘になってしまい、産院から便秘薬を2種類処方されました。医師から1種類の薬は毎日服用するように言われ、もし飲み続けても便が出ないようであれば、もう1種類の強めの薬も服用するよう説明を受けました。
しかし、「便秘薬(私が処方していただいた薬)を服用する際は量を調整しないと胎児へ影響が出る可能性があるため、なるべく避けたほうが良い」とSNSで見た誤った情報を、初めての妊娠で神経質になっていた私は鵜呑みにしてしまい、先生から受けた説明を無視してしまったのです。
毎日飲むように処方された薬は2日に1度、もう1種類の強めの薬はおなかの赤ちゃんに良くないと思い込み、出産するまで1度も服用しませんでした。
便秘のまま迎えた出産
その日、夜中の1時におなかを壊したような痛みに襲われました。最初は便秘による腹痛かと思いトイレに行きましたが、便が出たあとも腹痛は続きました。痛みの感覚がはっきりしてきたことで陣痛だと確信し産院へ。
助産師さんから体調チェックをされた際、うんちがすごく溜まっているから出産前にトイレへ行くよう促されたのです。しかし、そのころには陣痛の痛みに耐えられず、ひとりで便座に座ることすらままなりませんでした。結局、便を出すことができず、うんちが溜まっているまま出産することに。
助産師さんにうんちをかき出される
分娩台へ上ると、助産師さんが「うんちがすごく溜まっているから、産む前に出しちゃいましょう! 指入れますね~!」と言ったのです。ぎょっとしましたが、ときすでに遅し。助産師さんがグリグリと円を描くように指でうんちをかき出したのです。
体感時間でいうと5分間、陣痛に勝る痛みに叫びました。私のほうからは見えませんでしたが、助産師さんが指を動かしている間、私の意思とは関係なくうんちが出てしまっている感覚がありました。少しですが、臭いもしたのです。しかし、助産師さんは天使の笑顔で「慣れてますから大丈夫ですよ~!」と言ってくれたのです。
助産師さんのやさしさと、コロナ禍の影響で立ち会い出産ではなかったことが救いでした。助産師さんのおかげですっきりした私は、何とか無事に出産することができたのでした。
調べると大体のことがわかる便利な時代ですが、誤った情報に惑わされることも多いと感じます。産院の先生に言われたことをしっかり守っていたら、助産師さんにご迷惑をお掛けすることなく、うんちも漏らさずに済んだかもしれません。これを反面教師にして、SNSから得た知識はほどほどに、医師や専門家からの診断を大切にしようと思った体験でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。
監修/助産師 松田玲子
著者:米久 熊代
1歳男児の母。人材会社や人事の仕事を経験し、夫の転勤を機に退職。現在はフリーランスとして前職関係の仕事とライターをしながら、プレママ・新米ママ向けブログを運営中。