待望の第2子、妊娠判明すると長女は……
長女が小学2年生のとき、待望の妊娠が判明しました。うれしいのはもちろんですが、ひとりっ子生活の長かった長女がどのような反応をするのかが何よりも気になりました。夫にその話をしてみると、「そりゃうれしいんちゃう?」と、のんきな言葉が返ってきました。一方、私は精神年齢が高くプチ反抗期な長女のことが心配でした。
そして私のつわりが始まったこともあり、妊娠2カ月のときに長女へ妊娠報告をすることに。すると、「ふ~ん」と気のない返事のあとにしくしく泣いたかと思うと、その声がだんだん大きくなり、「いやー!! ずっとママとパパと3人がいい!!」と泣きわめいてしまいました。想像以上に妊娠を嫌がる長女の姿に、私は先が思いやられました。
長女の受け入れ体制が整った日
妊娠を長女に伝えてから、こちらからは妊娠や赤ちゃんをにおわせる話はしないよう気をつけました。長女は私の少し大きくなったおなかを見ても、「食べ過ぎやね」と言ってくるので、「そうやね」と返すこともありました。いつもなら私がつらそうにしていると「大丈夫?」と声をかけてくれますが、私がつわりでつらそうにしていても長女は気づかないふりをしていました。
しかし、妊娠7カ月を過ぎたころ、長女が「○○ちゃん(クラスメイト)って4人きょうだいなんやって~。私もきょうだいおるか聞かれたから、一応おるって言っといた」と少し照れたように言ったのです。もう私は大声で叫びたいくらいうれしかったのですが、冷静を装いながら「そうなんや~」と答えました。長女の心の中でいろいろな気持ちを消化し、赤ちゃんを受け入れられるようになったんだな~と思った瞬間でした。
ついに出産! 長女の反応は……?
その後は長女から赤ちゃんの話をしてくるようになりました。おなかの赤ちゃんが妹だとわかり、「私の服を貸してあげる」「一緒におままごとしてあげる」と言ってくれるなど。さらには名前を考え、おなかに話しかけてくれることもあり、次女が生まれてくるのをとても楽しみにしている様子でした。また、私の体がつらいときは、料理や洗濯、おつかいなどお手伝いをたくさんしてくれたので、大変助かりました。
そして無事に出産し、退院後初めて長女が次女と顔を合わせたとき。接し方がわからないのか、長女は次女に近づこうとしませんでした。ひとりっ子生活が長かった分、無理もありません。こちらも自然に長女から動き出すのを待ちました。
2時間ほど経ったとき、長女が何も言わずお気に入りのブランケットを次女にかけてあげていました。夫と顔を見合わせ、静かに喜びました。
今では長女が次女のお世話をよくしてくれるので、とても助けられています。これは歳の差育児ならではだと思います。ただ、歳の差があると、心のケアがより重要だと感じました。わが家の場合は、長女を見守ることで、長女が自ら次女を受け入れられるようになってくれました。1年が経ち、長女の心は大きく成長したと感じました。
著者:石井ゆうき/女性・会社員。2012年生まれと2020年生まれの姉妹を持つママ。秘書として時短勤務。お金にまつわることに興味があり、FP2級の資格を取得。家計管理・資産運用に生かしている。
作画:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています