長女は2階、次女は1階
娘たちが通う幼稚園では年少の教室は1階、年長の教室は2階にまとめられていました。さらに2人の教室は真ん中にある階段を挟んで右端と左端。つまり、幼稚園の中で一番離れている2教室なのです。
当時、末っ子の息子は1歳前で抱っこひもの状態、さらに先天性疾患の影響で酸素吸入が必要だったので酸素ボンベのリュックも背負い、1階と2階を往復するのは本当に大変でした。
時間は分かれていたけれど
とはいえ、わが家のように2歳差で2人の子どもを幼稚園に入れている親御さんは少なくなかったので、幼稚園のほうでも「きょうだいへの対応」として親と一緒におこなう作業があるような「絶対に親が必要な時間」は学年ごとに分けられていました。
ただ、それ以外の時間はどちらのクラスにいてもよかったので、必然的に甘えん坊で手のかかる次女のほうの教室で過ごす時間のほうが長くなってしまいました。
意外だった長女の涙
ようやく授業参観が終わり、次女を連れて長女を迎えに行くと、長女は暗い顔で私に抱きついてきました。そして「お母さん全然こなかった……日直だったから帰りの会も見てほしかったのに全然こなかった……」と言いながら泣き出してしまったのです。
日直のことを知らなかったとはいえ、次女にぐずられて「普段しっかり者の長女なら大丈夫だろう」とほとんど2階に行けなかったのは事実。長女をぎゅうっと抱きしめながら「ごめんね」と繰り返しました。
2人の授業参観をひとりでこなすのは無理
長女の涙を見て「もう2度と繰り返したくない」と強く思った私は、そのあとから平日の授業参観でも夫に有給休暇を取ってもらうようにしました。お互い移動はせず、それぞれにひとりの子どもをしっかり見て写真や動画を撮り、授業参観後に家族みんなで楽しんでいます。
どうしても夫が行けないときは娘たち2人ともに「お母さんひとりだと2人を公平に見るのは無理」ということを伝えた上で、「どうしても見にきてほしい時間があったら教えて」と授業参観前に確認するようにしています。
普段聞き分けの良いしっかり者の長女が見せた涙は、今でも私の心に残っています。わが家の場合、親ひとりで「公平に」参観することが思った以上に難しかったです。結果、子どもを泣かせてしまったので、最初からもっと人に頼ったり、前もって子どもに「大変だから無理かもしれない」と伝えておいたりしたらよかったなと思います。
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監修/助産師REIKO
著者:岩崎はるか
2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
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大人しい子こそ親が意識して多めに見ないと、見てくれる人が少なくなって我慢につながりやすいと、自分もきょうだいを育てて実感しています。