慣れない生理
私が初経を迎えたのは、中学2年生のときでした。周りの友だちよりも遅めで、ついにきたかという気持ちでした。
ナプキンの選び方や交換の仕方など、最初は慣れないことばかり。あのころの私は、とりあえずナプキンを付けていれば大丈夫、ナプキンはトイレのついでに交換するものだと考えていました。自分の経血の量や、どれくらいの時間で交換するべきかなど、まだきちんと把握できていなかったのです。
制服と椅子に血が…
初めての生理がきてから半年後のことです。その日は全校集会があり、普段はジャージを着ての登校でしたが、制服を着て登校していました。集会では体育館に椅子を持っていき、長い時間ずっと座っていなければなりません。
長い集会が終わり、休み時間にまた教室へ移動し、授業までの時間は残り5分ほどに。このタイミングでトイレに行かなかったことを、私はとても後悔することになります。ナプキンを交換しなかったために、次の授業中経血が漏れてしまい、なんと制服と椅子が赤く汚れてしまったのです。
私を助けてくれたのは…
漏れに気づいてはいたものの、授業中は恥ずかしくて何もできませんでした。休み時間になり、どうしようとあたふたしている私を見て、友人が声をかけてくれました。一緒に椅子を拭いて、保健室へついてきてくれることに。友人は泣きそうな私を見て、「大丈夫だよ」と励ましてくれました。
保健室で着がえを貸してもらい、制服を水洗いし、その日は早退。保健室の先生からは、「ナプキンはこまめに交換しようね」「心配なら夜用を昼に使ってもいいんだよ」とアドバイスをもらいました。
帰宅後、制服を汚してしまったので母に怒られるかと思いきや、母は「大変だったね」と言って、制服をクリーニングに出してくれました。
このことがあってから、トイレのついでにナプキンを交換する、ではなく、ナプキンを交換するためにトイレに行く、という考え方に変わりました。あのとき助けてくれた友人とは今でも親友です。思い出すととても恥ずかしい経験でしたが、同じ女性としてやさしく接してくれた先生や母、そして親友には心から感謝しています。
著者:斉藤ひかり/女性・主婦
イラスト:たこ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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