夫からのアドバイスが小言に変身
夫婦での子育てが始まり、私はおむつの替え方や沐浴の仕方などを一から夫へ教えることに。夫も積極的に育児に参加してくれ、少しずつ子育てに慣れ始めました。しかし、それと同時に「これはこうしてね」など私に指示してくるように。
最初はわかったと返事をしていましたが、だんだんその内容が「おもちゃは使ったら毎回消毒してね」など、私にとっては「必要かな?」と思えるような細かい内容になっていきました。そうして夫の言葉に対し少しずつ否定的な感情を抱き、小言に感じるようになりました。
ひとりでのおでかけが招いた変化
夫の指示が増えるにつれ、だんだん孤独に育児をしている気持ちになっていきました。煮詰まった私はある日、子どもを夫に任せて初めてひとりで出かけることに。久しぶりのひとりでの外出でリフレッシュできた私は、「明日からまた頑張ろう」という前向きな気持ちで帰宅しました。
帰宅すると夫はしっかり沐浴まで済ませて授乳してくれていました。しかし、ひとつ変わった点があったのです。それはこの日を境に夫からの小言がほとんどなくなったことでした。
小言をやめた意外な理由
しばらく経って、小言を言わなくなった理由を夫に聞いてみると、「最初は何も知らなかったから、大変な部分や手を抜いても大丈夫な部分がわからなかった」と話してくれました。
1日子どものお世話を夫に任せたおかげで、私が負担に感じていた部分やアドバイスを好意的に受け入れられなかった理由がわかったようでした。それから育児について相談をすると、建設的なアドバイスをしてくれるようになったのです。
私も夫の話を聞き、私が夫からのアドバイスに対して否定的に感じたのは、理想の育児を押し付けてくる内容だったからだということに気づきました。育児において「こうすべき」という理想がありますが、私は負担に感じることがあります。育児を共にする夫が、その葛藤や苦しい部分を理解してくれることがこれほど心強いものなのかと実感した体験でした。
著者:山口まなみ/女性・主婦。4歳の娘と1歳の双子の男の子の母。韓国人の夫と家族5人で韓国に在住。海外での子育てやバイリンガル教育に奮闘する自身の体験談を執筆中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています