鬼ごっごで転んだ長男は…
長男が3歳3カ月のときの話です。長男はとても活発なタイプで、毎日幼稚園で元気いっぱい遊んでいました。その日、長男は幼稚園のホールでお友だちと鬼ごっこをしていました。しかしそこでハプニングが……。
鬼になってお友だちを追いかけていた長男が勢いあまって転び、上の前歯を強打してしまったのです。私は担任の先生から電話をもらったあと、近所の歯医者さんに診てもらえるか先に電話で確認してから、急いで幼稚園に駆けつけました。
近所の歯医者さんへ
幼稚園に到着した私が長男の上の前歯2つを見てみると、少しぐらぐらしていました。長男は普段、転んだり痛いことがあったりしてもあまり泣かないのですが、そのときは相当痛かったようで大泣き。私は長男を連れて、先ほど電話した歯医者さんに駆け込みました。
そこは当時、看板には「小児歯科」は表示されていませんでしたが、私はとにかく早く診てもらわないといけないと思い、家のすぐ近くにあったその歯医者さんにしたのです。長男を歯医者さんに連れて行くのは初めてだったため、歯を痛がる長男がちゃんと口を開けてくれるのか、私は不安でいっぱいでした。私は長男がなるべく怖がらないように「先生が痛いのを治してくれるからね」と伝えました。
地獄絵図とはまさにこのこと
しかし私の不安は的中してしまったのです。診察室に通され、なんとか診察台に上がった長男でしたが、痛い歯を触られる恐怖から泣き叫び、頭を左右に激しく振ったり、身をよじらせたりしながら逃げ出そうとしました。
私や歯科衛生士さんは「痛くないよ! 痛いのを治してくれるんだよ」と声をかけましたが、長男は泣き叫んでいるためまったく聞こえていません。先生は子どもに慣れていない様子で「口を開けて!」と何度も強い口調で言うため、長男はさらに怖がって逃げ出そうとし、叫び声はますます大きくなるばかり。まさに地獄絵図でした……。
そして事件が起こってしまった…
そしてついに事件が起きてしまいます。先生に口を開けられそうになった長男が、なんとその先生の指を噛んでしまったのです! 指を噛まれた先生は「いってー! 噛んだらだめだろ!」と長男を叱りました。私は「申し訳ありません」と何度も頭を下げるしかありませんでした。
その後、先生たちがなんとか長男の口をこじ開け、上の2つの前歯の間を埋めて動かないようにする処置が施されひと安心。治療後、私に促された長男は「噛んでごめんなさい」と先生に謝り、許してもらえました。
それまで市の健診以外で、長男を歯医者さんに診てもらったことはありませんでした。もし定期検診などで歯医者さんに慣れていたら、こんなことにはならなかっただろうにと、私は反省。その後は半年に1回フッ素塗布に通うようになり、今では長男は大きな口を開けて診てもらっています。日ごろから歯医者さんの定期検診に連れて行こうと決意した体験談でした。
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監修/助産師 松田玲子
著者:今岡めい
6歳と4歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
次回来院時に断られなかったら許してもらったと断定することはできない