43歳で腎がんになった話 ~第6話~
造影CT検査ができなかったことで、悪性がどうかの判断ができないまま、紹介先の病院に行くことに。
次の病院は、隣県の大きな病院。
新しいきれいな建物で、ちょっとテンションが上がります。
採血を済ませて泌尿器科へ向かうと、待合は人でいっぱい。
予約したけど結構待って、呼ばれて診察室に入ると、見た感じ30代の物腰柔らかな男の先生。
パソコンに向かっていた体をこちらに向け、深々と頭を下げてくれました。
なんて丁寧な先生!
秒で心を奪われる私たち。
前の病院で持たされた画像を見て、
「やはり、採尿させてください。造影剤を使えそうならCTを撮りたいです」
と先生。
さっき、今日は検尿しないのかな〜と思っていたんだよね。
検尿して、再び待ってから診察。
「腎臓の状態が良くなってますね。これなら造影剤が使えます。今日、お時間ありそうなら撮りましょう!」
お時間はありますとも、片道1時間かけて来てますから、1日でやれるだけのことをやりたい。
そして放射線科へ移動して、造影剤を注射……。
「一気にたくさんの薬が入るので、ちょっと太い針入りますね」
は、はい……。
ビビって目をつぶってしまったけど、予防接種より痛くない。
ちょっと恥ずかしい。
間もなく、言われいてたとおり、体が部分的に温まってくる。
特に、喉元と、股間……!
HOT!! HOT!!
不思議な体験を終えて、部屋を出ると……、歩き出してすぐに、なんだか体がかゆくなってきた!
これって、まさに造影剤の副作用!?
あとは会計すれば終わりのところを、股間をかきたい衝動をなんとか抑えながら、急遽もう一度診察してもらうことに。
が、待ってるうちに発疹は消えて来てしまって、一応アレルギーを抑える薬と、脇腹が痛いときの痛み止めを追加でもらった。
「1週間くらいしても副作用が出ることがあるので、首が赤くなったり息苦しくなったら、すぐに病院に行ってくださいね」
と、先生。
さらに
「待っていただいてる間に、さっきのCTができ上がってきたので、見ましょう」
えっ! 今日、見られるの……!?
血液の流れから、腫瘍が悪性かどうかがわかるそうで、詳しく説明していただいたけど、あんまり頭に入ってこない。
そして、
覚悟していたし、ショックは意外となく、「ああ、やっぱりがんなのか……」という感じ。
でも、結果が今日わかったおかげで、次の検査の予定も早く入れられる。
次は、骨シンチという検査をすることになった。
がんとわかって覚悟が決まったというか、もやもやが晴れてすっきりしたというか、とにかく病院のあとというのはおなかが減る。
8時に病院に入って、検査and診察を3セットしたのでもう14時半だった。
「好きなもの、食べていいです」って先生も言ってたし(一応スープは残します)。
次回は、腎臓の腫瘍が悪性との診断がついたことで、手術に向けての検査の様子をお伝えします。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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