普段は「うん、わかるわかる」が口グセ
わが家の妻は、専業主婦をしています。私には見えない苦労もあるでしょうから、妻の悩みには、基本「そうだよね」と受け入れる姿勢でいます。日中は会社で家にいないのでなおさらです。
口コミサイトでよくあるママの悩みもチェックし、私にできるフォローはできるかぎりしていました。それが「やっていた“つもり”だったかも?」と気づいたのは、2歳の子どもと初めて2人で公園へお出かけしたときでした。
ママのフィルターなしに子どもを見る
公園には何組かの同年代の親子たちがいて、思い思いに遊んでいました。私にとっては2人おでかけデビューだったので内心ドキドキしながら遊んでいると、周りの子どもたちはよく言葉を発しているのに気づきました。
妻がよく言っている「うちの子は2語文が遅いかも」ってこういうことか……? 何歳で2語文をしゃべるという目安はよく聞くものの、自分の目で同年代らしき子どもの様子を見ると確かに違いを感じ、「うちの子は2語文のタイミングが遅いかも」という妻の不安を初めて理解することができたのです。
パパフィルターもママフィルターも大事
それからは、妻が心配していた発語のタイミングについて夫婦でしっかり考えることができるようになりました。療育という仕組みを私が理解したのもそれからですし、同じ悩みを持っている家庭が多いことも知りました。
実は今まで私は妻の言葉を通じて子どものことを理解していただけなのかなと反省……。今回、初めてママフィルターを外して直接子どもと向き合ったことで、子どもを理解できたように感じました。
子どもと2人きりでの公園デビューで思いがけない気づきがあり、父親としての育児レベルが少しだけアップしたかなと自信にもつながりました。いつも通り3人で出かけても楽しく有意義なのですが、ママ抜きで、不安を抱えつつ子どもと2人だけで外出してみたからこそ、いろいろなことに気づけたのだと思います。
私ひとりゆえにずっと子どもを見続けていたので、発語の遅さだけでなく、走るのがいつの間にかこんなに早くなったんだ……など、子どもの成長に気づくことも多かった1日でした。これからもしっかり子どもと向き合って、「わかったつもり」、「やってるつもり」にならないよう気をつけたいと思います。
著者:小森南朋/男性・会社員。6歳の息子がかわいくてしょうがないパパ。普段はマーケティングで人の心を探る仕事をしているが、家では家族みんなに心をよまれている。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています