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街を歩けば好奇な目で見られ、後ろめたくなる毎日…そんな同性カップルが子どもを育てると決意して…!?

同性カップルには子どもを迎えることができない。そのような固定概念に囚われて私は家族を増やすことに対して目を背けてきました。しかし、互いの血のつながりのある子は作れなくとも、いろいろな子育てが世の中にはあります。あることをきっかけに、そんなことを思うようになりました。

同性カップルイメージ

そして私は、私とパートナー2人と血がつながっていない子どもでも家族になれると感じ、新たな可能性に一歩踏み出すことを決意しました。

 

ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声をご紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。

 

私たちは悪いことをしているの?

私は今のパートナーと出会って約3年、付き合うと同時に一緒に暮らし始めて1年半が経過しますが、一度も大きな喧嘩はなく穏やかに過ごせています。それは、付き合いはじめに立てた「喧嘩は翌日に持ち越さない」という唯一の約束があるからです。

 

しかし、家の外に出れば2人の空気感がガラッと変わることもあります。パートナーと一緒に外を歩けば、好奇な目で見られているのは日常茶飯事で、悪いことをしているのかもしれないと不安になるのです。

 

多様化社会が進むと言えど、未だに変化していない環境も存在しているのが現実です。このような社会の中に「私たちの子」を迎えることができたとしても、きっと苦しい思いやつらい思いをさせてしまうに違いないと、家族を増やす選択肢に目を背けてきました。

 

新しい家族を迎えることで変わる心境

同棲して約1年が経ったある日、友人の飼っていたハリネズミの赤ちゃんを譲り受けました。すると、私とパートナー2人の生活に別の命が加わることで、生活と心に少しだけ変化があったのです。

 

人間ではなく動物の赤ちゃんではありますが、命を共に育てるということを体験することで子育てへの希望が湧いてきました。「きっと血のつながりのない子どもであったとしても、私もパートナーも一生懸命に育てることができるだろう。」そう感じたのです。成長してゆく「私たちの子」を共に見守り、共に喜び合える未来をイメージすることができるようになりました。

 

 

「いつかきっと」を実現させるために

いまは同性婚が認められておらず、正式な婚姻関係を結ぶことはできません。しかし、どちらかの子どもであったとしても、または、どちらとも血のつながりのない子であったとしても、愛情を注いで育て、家族として心のつながりを大切にしたいと思っています。

 

新しい家族を迎えることができるように、まずはお互いの環境整備と責任感の確立をおこなっていこうと思っています。いまだに私自身、周りの視線を気にする癖は治っていないものの、少しずつ、好きな人と付き合っているから良いじゃないかと思えるようになってきました。他人の目を意識するのではなく、大切な人が笑って過ごしてくれる環境を大切にしていこうと思います。このような気持ちが「いつかきっと」迎えるであろう私たちの子の心の拠り所になることを祈りつつ、今後は生活していきます。

 

 

今のような心の変化があってからは、同性パートナーとの生活に後ろめたさを感じることが少なくなってきました。同性婚が認められていない社会ではありますが、今後の制度改革や改正を待っているだけでは何も変えることはできません。まずは私たち当事者が気持ちを強く持つことが大切だと思っています。

 


著者:森田夕加里

バイセクシュアルの20代会社員。現在、同性のパートナーと暮らしながら休みの日は『転職』や『多様性』『社会現象』についての記事を中心に執筆活動中です。

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