息子が生まれる前からデレデレの夫
私が息子を妊娠しているとき、夫はできる限り妊婦健診にも付き添い、両親教室にも積極的に参加し、毎日おなかの息子に話しかけるなど、息子が生まれる前からデレデレ。立ち会い出産ができる病院で出産予定だったので、「もし生まれそうになったら仕事中でも職場に電話してよ! 絶対行くから!」と何度も言っていたのです。
妊娠は順調に経過し、臨月に入ってすぐのころに、夫が友だちと飲みに行くことになりました。臨月だからと夫は行くのを躊躇していたようですが、「息子が生まれたら飲みに行く暇なんてなくなるだろうから、行っておいで!」と送り出しました。
夜中2時に玄関チャイムが! ドアを開けると……
私は自分のごはんやお風呂を済ませ、妊娠中は眠気が強かったので夫の帰りを待たず寝ることに。眠っていると、いきなり「ピンポーン!」と玄関チャイムが鳴りました。
時刻は深夜2時。「こんな時間に誰!?」と思いながら、恐る恐るドアを開けると、そこには警察官の姿が。「夫に何かあったのか?!」とすぐに外に出ると、そこには警察官と玄関にもたれる夫。
慌てている私に、警察官が「こちらの方は、ご主人でお間違いないですか? 道路で寝ている人がいると通報がありました」と説明してくれました。警察官に謝罪し、夫を受け取ると尋常ではないお酒の臭い。水を持ってきて飲ませ、すぐに夫をベッドに寝かせましたが、私は悲しいやら情けないやらで涙が出てきて一睡もできず。
私の怒りは爆発! 父親になる自覚ある?
翌朝目を覚ました夫から「ごめんなさい」と言われましたが、気持ちの整理がついていなかった私はすぐに許すことができず、「立ち会い出産してほしくない」と伝えました。「どうして臨月の妻がいるのにそこまで飲むのか、他人にも迷惑をかけて恥ずかしいと思わないのか。理解できない!」と怒りが爆発し、それに対し「返す言葉がない。〇〇(私)の言う通り。本当にごめんなさい」と何度も謝罪する夫。
そこから2日間は本当に夫のことを受け入れることができず、同じ空気を吸うのも嫌なぐらいだったので避けていました。3日経って私の気持ちが落ち着き、今回の件は許しましたが、「次はない、同じようなことがあれば離婚も考える」と夫に伝えました。
せっかく気持ちよく送り出した夫の飲み会でしたが、最悪の結果になってしまいました。「私は妊娠してからお酒も飲めないのに……」など、いろいろな怒りがこみ上げましたが、最終的には夫の謝罪を受け入れ、立ち会い出産もしました。けれども、夫にも伝えたように、二度目はないと思っています。
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著者:吉川 みきな
14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。