監修/一藁暁子さん(管理栄養士・糖尿病療養指導士)
女子栄養大学実践栄養学科卒業後、病院や介護施設にて多様な病態における栄養ケアマネジメントや治療食の提供に携わる。予防医学や治療における食の重要性を改めて実感し、より多くの人に健康的な食の知識を広めたいという想いから、保健指導に従事。エビデンスに基づいた栄養指導の知識を深めるとともに、栄養カウンセリング・コーチングの技法を習得。出産後、自身の子供の少食偏食に悩んだ経験から乳幼児期の栄養や食事について学び、2015年からベビーカレンダーなどの育児アプリにて妊娠食・離乳食相談をはじめる。現在は都内のクリニックにて幅広い年齢の方を対象に栄養指導も行っている。
イライラ改善に有効な栄養素は?
生理前や生理中のイライラには「カルシウム」と「マグネシウム」が有効とされています。公益社団法人日本産婦人科学会のウェブサイトにも、PMS(月経前症候群)の薬によらない治療法として『カルシウムとマグネシウムを積極的に摂取し、カフェイン、アルコール、喫煙は控えたほうがよい』という記載があります(引用:公益社団法人 日本産婦人科学会)。
カルシウムとマグネシウムは、骨の形成や神経細胞の情報伝達に必要なミネラルであり、神経の興奮を抑制する働きがあります。そのため、この2つの栄養素が不足すると、イライラを引き起こすと考えられているのです。また、マグネシウムは、体温や血圧の調整にも関わっています。
カルシウムとマグネシウムが摂れるコンビニ商品って?
カルシウムとマグネシウムがイライラ改善に大事な役割を果たすミネラルだということがわかりましたが、この2つの栄養素を補える食品にはどんなものがあるのでしょうか? お手軽に購入できるコンビニ商品から5つを選びました!
※文章内の栄養素の含有量は、日本食品標準成分表2020年版(八訂)に基づいています。コンビニで買える商品における食材の種類や使用部位、調理工程などは特定できないため、表記量は最小含有量と最大含有量で記載しています。
【カルシウム】チーズ
【カルシウム】ヨーグルト
【カルシウム】豆乳
【マグネシウム】アーモンド
【マグネシウム】バナナ
バナナには、100gあたり32mgのマグネシウムが含まれています。手軽に食べられるので、忙しい朝の栄養補給にいいですね!
カルシウムとマグネシウムはどのくらい摂ったらいいの?
カルシウムとマグネシウムを補給できるコンビニ商品について紹介しました。では、この2つの栄養素は1日にどれくらい摂取することが望ましいのか、そしてどの食品にどのくらい含まれているのかについてもご紹介します!
カルシウム
《推奨量》15歳以上の女性の場合、1日あたり650mg
※カルシウムを一般的な食事から摂取する場合の耐容上限量は18歳以上の女性で1日あたり2500mg
《食品例》
牛乳(100g)…110mg
ヨーグルト(100g)…110〜140mg
チーズ(100g)…55〜1300mg
小松菜(100g)…170mg
青梗菜(100g)…100mg
木綿豆腐(100g)…93mg
納豆(100g)…90mg
マグネシウム
《推奨量》15歳以上の女性の場合、1日あたり270~310mg
※マグネシウムの耐容上限量はとくに定められていません。
《食品例》
玄米(100g)…49〜110mg
かつお(100g)…33〜42mg
まぐろ赤身(100g)…27〜45mg
あさりの水煮(100g)…46mg
ほうれん草(100g)…69mg
木綿豆腐(100g)…57mg
納豆(100g)…100mg
バナナ(100g)…32mg
アーモンド(100g)…290〜310mg
まとめ
生理前や生理中のイライラに有効な栄養素とおすすめのコンビニ商品についてご紹介しました。コンビニに行った際には、今回ご紹介した商品をぜひ探してみてください!
■参考文献
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
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