ハナの便を検査したところ、ウイルスが発見され、それが脳症の原因だろうと医師から告げられました。私はどんな恐ろしいウイルスが娘の体に入ってしまったのだろう、と思ったのですが、そのウイルスは意外にもとてもよく耳にするものでした。
脳症の原因が判明。
ハナの便から検出されたのは「ロタウイルス」でした。
どこにでもいる、ごくありふれたウイルスで、乳幼児の半数近くが感染症を発症し、すぐまわりに感染しますが、当時ロタウイルスの予防接種は日本では認可されていませんでした。
ロタウイルスはごくまれに脳症などの重い合併症を引き起こすことがあり、ハナはおそらくロタウイルスによる急性脳症だろうと言われました。(後日、大学病院での検査で確定)
私は驚きつつも、原因がわかったのなら何か治療法があるのでは、と期待したのですが、「薬はありません」と医師からはっきりと告げられ、言葉を失いました。
※日本では、2種類のロタウイルスのワクチン(単価と5価)が承認されていて、任意で接種を受けることができます。対象者はいずれのワクチンも乳児であり、具体的な接種期間は、単価ロタウイルスワクチン(2回接種)の場合は生後6~24週の間、5価ロタウイルスワクチン(3回接種)の場合は生後6~32週の間です。ただし、どちらのワクチンも1回目の接種は14週6日までが推奨されます。詳細については、医療機関でご相談ください。
(厚生労働省HPより)