言い訳は好きじゃない
私は自分で、わりと固苦しい性格だと思っています。“こうであるべき”という考えも随所にあって、子どもたちにも口うるさく注意してしまうことがあります。また、叱っているときに子どもたちが言い訳をしようとすると、「言い訳しないの!」 と一蹴してしまうこともあります。
子どもたちはそんな母に慣れてしまったのか、私が叱り始めると、聞いているフリをしながら聞き流しているな……と感じることが増えました。まじめに聞いていないとわかるとイラッとしてしまうので、感情的に怒ってしまうことも増えてしまいました。
久しぶりの仕事で張り切るものの…
そんな私が10年ぶりに仕事をすることになりました。とても楽しく、早く仕事を覚えて役に立ちたい! 短時間勤務でもできるだけ多くの業務をこなしたい! と意気込んではいるものの、思ったようにはいかず……。
焦る気持ちがたたって、ミスをしてしまうことも。隣の席のリーダーは、はじめはとてもやさしく対応してくださっていたのですが、だんだんと私のミスにイライラしているのを感じるようになりました。
リーダーの視線がプレッシャーに
リーダーはその日の機嫌によっても反応が違うので、ただでさえビクビクするように。いかにもイライラしているという空気を感じるとプレッシャーになってしまうことが多く、入力ミスが増えたり、普段できることもできなくなったり……。
さらに、ミスした瞬間にリーダーから注意されると萎縮してしまい、余計に頭が回らなくなって負のループに。また、ミスをしたのがうっかりではなく、何か原因があったとしても、弁明の余地がなくお説教が始まってしまうのでした。
怒られて落ち込みながら気づいたこと
体調が悪かったため、いつも以上にミスが多くなってしまい、リーダーに注意されて落ち込んでいたある日、ふと気付いたことがありました。同じことを子どもたちにしているかもしれない……と。
何かしていて子どもたちが失敗すると、私もすぐさま叱ったり、注意したり、小言を言ったりしているときがあるのです。言い訳する暇も与えていません。これでは、子どもたちは余計に動きづらくなってしまうな、よくないな、と反省しました。
大人になると、注意されるということがほとんどなくなります。注意されるとどんな気分になるのか、ということをすっかり忘れていた自分に気が付きました。今後は子どもたちが失敗したときはまず話を聞いて、どうしてそうなってしまったのかを確認してから、叱るのか、叱らずにアドバイスをするのか、子どもたちの気持ちを考えて対応していけたらと思います。
著者:坂井香子/30代女性・主婦。小学生2年生のおだやかな娘と5歳のわんぱくな息子の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
作画:miyuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています