赤ちゃんの夏の皮膚トラブルの1つに、虫刺されがあります。子どもの虫刺されは、大人より症状が強く、長引きやすいのが特徴です。虫刺されに多いのは蚊によるものです。
今回は、意外と知らない「蚊に刺されたときの正しい対処法」についてお話ししていきます。
赤ちゃんの蚊に刺されたときの特徴は?
赤ちゃんの場合、最初に、蚊に刺されたときは腫れないこともあります。また、2回目以降でも刺されてすぐには症状が出ないことがあり、1〜2日遅れて大きく腫れてくることがあります。
特に1〜3歳は大人よりも強く腫れて、5〜7日程度続くことがあります。その間に掻き壊してとびひの原因になることも。また、アトピーや皮膚の弱いお子さんは、特に強い症状が出てきます。
蚊に刺されたときに38度以上の熱や、リンパ節の腫れ、刺された場所に深い傷(潰瘍)ができた場合には、蚊アレルギー(蚊刺過敏症)の可能性もありますので、病院で詳しい検査をするようにしましょう。
蚊に刺されたときの対処法は?
ポイント1: 痒みを抑える
①刺された場所をせっけんでよく洗い、流水で洗い流して清潔にします。洗う場所がない場合は、ウエットティッシュなどで拭き取ります。
②刺されたところを冷やします。
③痒み止めの軟膏を塗ります。(市販の物を使用する場合は、対象年齢を確認したり、薬剤師に相談しましょう。
ポイント2:掻き壊さないなように注意
刺された場所を掻き壊してしまうと、腫れが強くなったり化膿したりすることで悪化してしまうこともあります。
虫刺され用パッチなどを貼って保護するのもよいでしょう。赤ちゃんの爪が伸びていれば切るようにしましょう。
ポイント3:腫れが強いときには病院へ
痒みが強かったり、腫れが強い場合には、自己判断せずに皮膚科または小児科を受診するようにしましょう。痒みや炎症を抑える軟膏や飲み薬を処方されることもあります。また、蕁麻疹や嘔吐、息苦しさなど全身の症状がある場合は、急いで受診するようにしてくださいね。
蚊に刺されないようにするために
①虫除け剤を使う
虫除け剤の主な成分には、ディートやイカリジンなどが使われています。
ディートには神経毒性があるため、使用方法をしっかりと確認し安全を守って使用するようにしましょう。
ただし、主成分がディートの虫よけは、生後6カ月未満の赤ちゃんには使用不可となります。生後6カ月以降赤ちゃんの場合でも1日1回程度の使用に抑えるようにしましょう。
イカリジンは効果があるとされる虫の種類がディートよりも少なくなります。しかし、イカリジンが主成分の虫よけ剤は、年齢や使用頻度には制限がないので、赤ちゃんには使いやすいでしょう。
②汗を拭いて皮膚を清潔にする
汗は虫刺されを悪化させます。汗はこまめに拭き取り、シャワーを浴びるのもよいでしょう。
③服装の工夫
服装は、手足の露出を少なくする工夫をしましょう。繊維に虫除け加工がされている子ども用のメッシュパーカーなども販売されているので、外遊びの際には活用するのもオススメです。
まとめ
子どもの虫刺されは悪化しやすいので、予防に努めながら、刺された場合には初期の対応をしっかりしていきましょう。