深夜1時の陣痛。急にドキドキ
3歳の娘が寝ているときにやってきた陣痛。すでに数日前に受けた妊婦健診で子宮口が開いていると指摘され、「お産が早い可能性があるから陣痛が来たらすぐに来て」と言われていました。
また、息子の出産はコロナ禍で立ち会いはNGの時期。そのため「急いで病院へ行かなきゃ!」と焦る気持ちや、「私がしっかりして産んでこなければ」という気持ちが大きくなり、「私ひとりで全部耐えるんだ……」と思ったらドキドキ。何から手を付けたらいいのかわからなくなってしまいました。それでも「とりあえず夫を起こさなきゃ!」とハッとし、なんとか夫を起こしました。
寝ている夫に声をかけて…
起きてきた夫は私以上にパニック状態!「あれ? ここにやることリスト貼ってあったのにないよ!」「俺の荷物どこだ? あ! もう車に積んだんだっけ!?」「俺が病院に電話する!? テニスボール持ってきたほうがいいの!?」などなど。
いつもは私よりしっかりしていて、何でもそつなくこなす夫。その夫が今まで見たことがないくらい慌てふためいているので、私は口をあんぐり。夫のあまりのポンコツぶりに、「ここで2人ともパニックになってしまったらいけない」と急に頭の中が冴えてきました。
痛みに耐えつつ、冷静に指示する私
あたふたしている夫を横目に「ふー」っとひと息つき、「大丈夫。私も赤ちゃんも無事に出産を終えるんだ」と冷静に。痛みに耐えながらも、慌てふためく夫に対し私は「電話は私がする」「忘れ物があってもあとから持ってくれば大丈夫だから」など、1つひとつ指示し、夫の運転で無事に病院へ向かうことができました。
病院へ向かう車の中で夫は「生まれそう? もう出る?」「ひとりで大丈夫? 俺もなんとか入れないかな」など相変わらずあたふた。夫が動揺するたびに私は「今頼れるのは自分しかいない」とどんどん頭がクリアに。夫には「大丈夫だから、家で待ってて」と言い、冷静に陣痛の痛みに向き合うことができました。
もし夫のほうがしっかりしていたら、私は最初のドキドキをさらに大きくした状態で病院に向かい、分娩のときに冷静でいられなかったかもしれません。夫がポンコツになったのは想定外の出来事でしたが、結果的に自分が落ち着くきっかけをもらえてよかったです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
イラスト/シュー子
著者:山口花
田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。