体の小さいわが子
息子は妊娠36週に生まれ、2,300g程度と少し小さめの低出生体重児でした。幼稚園に入園してからも、身長はあまり伸びず平均を下回っていたため、背の順ではいつも1番前。そのうえ大人しい性格のため、心配性な私は「お友だちとうまくやっていけるんだろうか? もしかしたらいじめられてしまうのでは……」と心配していました。
そして年中になってから半年ほど経ったころ、いつものように幼稚園へ息子を迎えに行くと、先生から「〇〇(息子)くんのことで少しお話があります」と告げられたのです。
ショッキングな報告
息子を園庭で遊ばせている間に話を聞くと、先生は少し気まずそうに「今日、みんなで遊んでいるときにAくんが〇〇(息子)くんのことを突き飛ばし、足を怪我させてしまいました。申し訳ありません」と謝られました。えっ?と思い息子を見てみると、たしかに足に絆創膏が。
Aくんはクラスの中でも背が大きく、息子との体格差は歴然でした。私は「やはり背が小さく、大人しい性格の息子はいじめの対象になってしまうのか……」と思うと同時に、怪我をさせたAくんに少し憤りを感じていました。
驚きの真相が明らかに
しかし、次に先生の口から出たのは「お母さんすみません、実は先に手を出したのは〇〇(息子)くんなんです……」という衝撃の事実でした。先生曰く、息子がAくんと車のおもちゃで競争して、だんだんヒートアップした息子がAくんを叩いたことが始まりだったとのこと。
勝手にAくんがいじめたと勘違いした私は、慌てて先生とAくんのママに謝罪をしました。帰宅後息子にも話を聞くと、競争に負けて悔しかった様子。しかしいくら悔しくてもお友だちに手をあげるのはいけないよと言い聞かせると、息子も悪いことをしたんだと納得したようでした。
その後2人は仲直りをして、今では以前より仲良しになったみたいですと先生から聞きました。あのとき、Aくんはきっと息子が小さいからいじめたんだろうと考えた自分を、とても恥ずかしく思います。これからは私の先入観よりまずきちんと事実確認をし、息子の意見を聞いてから行動しようと思った出来事でした。
著者:森千春/女性・主婦。1児の母。自身の体験をもとに、妊娠や出産、子育てに関する体験談を中心に執筆している。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています