異常なほどイライラして
2人目の子どもを出産したとき、長男は2歳でイヤイヤ期真っ只中。ただ、長男のお世話に手を焼いていたものの、産後すぐはそこまでストレスを感じることはありませんでした。
しかし、2人目の産後1カ月のとき、自分でも異常だと感じるくらいの気持ちの浮き沈み、イライラに悩まされるようになったのです。それも、何に対してのイライラなのかはわからず「ただイライラする」という状況で……。
さらに、ひとりで悩んでいた私に普段通りの様子で接してくる夫。そんな夫に苛立ち、ときには強い口調で当たってしまうこともありました。
この症状、もしかして
新型コロナウイルス感染症の影響で、1人目出産のころから、産後1カ月の保健師訪問は希望者のみの実施となっていました。1人目のときは私も保健師訪問を希望しませんでしたが、2人目では保健師訪問を希望。そこで、私は保健師さんにイライラ症状の話を聞いてもらうことにしました。
すると、「見た感じは明るそうだから安心したけれど……。話を聞いている限り、産後うつかもしれない」と言われたのです。「私が産後うつのはずがない!」と、そのときは思ったのですが、その後もイライラの症状は収まらず、時には上の子に手をあげてしまいそうになることもありました。
夫に相談してみようと思いましたが、仕事で疲れている夫は話を聞いてくれず、私のイライラは増すばかり。心身ともに疲れ切ってしまった私は、産婦人科を受診してみることにしました。
そこで、医師から「産後うつの手前です」と告げられたのです。
生理がこない焦りも
医師からの「産後うつの手前」という宣告に加え、私の不安を増幅させたのは、生理がなかなかこなかったこと。実は1人目のときは産後1カ月で生理がきたのですが、2人目の出産後は3カ月経っても生理の気配がなく……。産後3カ月では生理が再開していない人は珍しくないとは思うのですが、「1人目のときと比べて、生理の再開が遅い」ということで私は不安を感じていたのです。
産後の抑えきれないイライラと、生理がこないことへの不安が続く毎日——。とうとう私は限界を迎え「消えてなくなってしまいたい」とまで思うように……。そんなとき、泣いている私に気づいた夫がやっと話を聞いてくれたのです。すると、私の気持ちは落ちつき、その日は久しぶりにぐっすりと眠ることができました。
その2日後、トイレに行くとなんと生理が……! これで精神的にも落ち着いたのでしょうか。2人目の産後初の生理がきてからは、イライラの症状がなくなったのです。そのため、その後は「産後うつ」の治療はしていません。
産前は、生理前であってもヒステリーを起こすほどのイライラは経験したことがなかった私。しかし、2回の妊娠・出産によってホルモンバランスが大きく崩れ、生理が遅れたり我慢できないほどのイライラ症状が出たりしたのではないかと思います。
2人目の産後初の生理がきてから、イライラは落ち着いていますが、もしかすると今後またヒステリーに近いイライラが起こるのではないか……と思うことも。これからは、心と体の状況に向き合いながら、必要であればもう一度婦人科を受診するなどして、生理と付き合っていきたいです。
著者/深澤葵
イラスト/かたくりこ
監修/助産師 REIKO
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