一時期はちりさんがうーちゃんを温かい目で見守られるようになり、うーちゃんも落ち着き、穏やかに過ごせていました。けれど、とんちゃんが動けるようになってきて、事態はまた変わってしまいました。うーちゃんがとんちゃんを怒るので、ちりさんがまたイライラするようになってしまったのです。
「このままじゃおかしくなってしまう」
そう思ったちりさんは、良い解決策がないか、インターネットを検索しました……。
なんだそんなことか…、と思ったけれど
ちりさんが見つけた育児サイトには、こう書いてありました。
「上の子の気持ちを受け入れてあげること」
なんだそんなことか……と思ったちりさんですが、振り返り、実はできていなかったことに気が付きます。下の子のとんちゃんをかばってばかりいたのです。さらに、うーちゃんの考えが間違っていないことにも気が付きました。
それからのちりさんは、
「うーのおもちゃだもんね。とられたら嫌だよね」
と、うーちゃんの気持ちに寄り添うように徹底しました。
うーちゃんが落ち着いているときは、
「とんは叩かれてどんな気持ちだったと思う?」
と、とんちゃんの気持ちを一緒に考えるようにしました。
さらに、可能な限り、うーちゃんとの2人の時間をとるように。
ちりさんはうーちゃんに寄り添い続けたのです。
◇ ◇ ◇
ちりさんは、見つけた子育てアドバイスの中から、自分に足りないのは「上の子の気持ちを受け入れることだ」と思い、できない日もあったけれどできるだけ寄り添うようにしたのだそうです。うーちゃんのことが大好きだからこそ、自分のイライラに悩んでずっと試行錯誤をしているちりさん。きっとうーちゃんには、ちりさんからのたくさんの愛情が伝わっていますよね。
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