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「お仏壇だけはお願いね!」大好きな彼との婚約。しかしある事実が判明し?!

私は学生時代に付き合っていた彼氏と、本当であれば結婚する予定でした。喧嘩することもなくとても仲が良かったのですが、あることが原因で婚約破棄になってしまったのです……。

「お仏壇だけはお願いね!」大好きな彼との婚約。しかしある事実が判明し?!

 

喧嘩は一度もなし!おしどり夫婦のような私たち

4年制の女子大に通っていた私が当時付き合っていた彼は、1歳年上の誠実なスポーツマンで、穏やかな性格の人でした。大学2回生から交際をスタートし、私が大学を卒業してからも付き合っていました。お互い実家を離れてひとり暮らしをしていて、喧嘩をしたことはありません。一緒に就職活動も頑張りましたし、お互いに励まし合える良き関係でした。

 

このまま順調にいけば、私は彼と結婚すると思っていて、お互いの両親を交えてランチをすることもありました。私の親は彼のことを気に入っていましたし、彼のご両親も私を「いい彼女」だと言ってくれていたそうです。

 

側から見れば、順風満帆に見える私たちカップル。私が社会人になって1年半経ち、お互いに仕事に慣れてきたころ、ついにプロポーズされました。「そろそろ一緒になろうかと考えているけれど、どうかな?」と彼に聞かれたのです。

 

私はずっと彼からのプロポーズを待っていたので、もちろん喜んでプロポーズを受けました。そして彼から「ゆっくり準備をしていこう、親にも話したいし今年の冬休みくらいに俺の実家に泊まりにおいで」と言われ、初めて彼の実家にご挨拶を兼ねて泊まりに行くことになったのです。

 

彼からのプロポーズ!ついに実家へ挨拶に行くと…

プロポーズをされてからは、結婚式場の下見を兼ねてブライダルフェアをめぐるデートを楽しんでいた私たち。「いよいよ結婚するんだ」と心躍らせる私を見て、彼もうれしいと言ってくれる幸せな日々を送っていました。

 

その年のお正月、ついに彼の実家にお泊まりをする日がやってきました。彼のご両親とは何度か顔を合わせていたのでそこまで緊張はしません。ご両親はいつも通りのやさしい笑顔で、私を迎えてくれました。

 

彼のお母さんは料理がじょうずで、おいしい料理を囲んで楽しい夕食の時間を過ごしながら、「私はこの家に嫁ぐのか」としみじみとした気持ちになったのを覚えています。ご両親はペラペラとしゃべるタイプではなく、やや控えめな感じでとても居心地がよかったです。気の強いお母さんだったら嫁姑関係に少し不安を覚えていたと思うので、安心感もありました。

 

食事を終え、用意してくれたデザートを楽しみながら式場についてご両親に相談していると、お母さんが、ふと気になることを言ったのです。「式場はどこでもいいから、2人で一番気に入った所を選んでね。私はただ、お仏壇のことだけしっかりとしてくれたらそれでいいから」と。

 

どうしても受け入れられなかったこと

私は「お仏壇のこと」というお母さんの言葉が引っかかりました。穏やかな印象のお母さんが、語尾を強めて言ったことにも少し驚いてしまって……。私は疑問に思いながらも聞きづらく、話がもう少し進むのを待っていると、これまで知らなかった彼の実家のいろいろなことが見えてきたのです。

 

彼のお父さんから「〇〇さんのおうちは、何か信仰はされているのかな?」と質問をされ、ご両親がある宗教を熱心に信仰していることがわかりました。

 

もちろん彼もその環境下で育ってきましたが、彼自身はそこまで信仰心が強くはないようです。そのため、付き合っているときには宗教についての話は一切出ませんでした。

 

しかしご両親は、自分たちが亡くなった後もこの宗教を引き継いでほしいと思っていたようで、仏壇のことや宗派の決まりなどを詳しく話し始めたのです。

 

正直言って、私は宗教というものに苦手意識がありました。誰が何を信じようと自由だと思うのですが、他者からなにかを信仰するように勧められることは嫌なのです。

 

彼のご両親が熱心に話しているのを聞いているうちに、だんだんと自分のなかで「この家に嫁ぐのは無理だ」という気持ちが芽生えてきました。結婚するということは2人だけの生活ではないので、ご両親の宗教を無視することはできません。やっぱり受け入れることが難しいと考えている自分がいました。

 

彼の実家から帰ってきてから、私は彼に「あの宗教を信じて、嫁として宗派に入ることは無理だ」と伝えました。このとき初めて彼と喧嘩をしましたが、宗教のことは「彼が好きだから」だけで解決できるほど簡単な問題ではありませんでした。結局、このことが原因で彼との結婚は破談に。しかし、後悔はしていません。むしろなにも知らずに結婚する事態にならずよかったと思っています。

 

 

彼のことが大好きなら、すべて受け入れられる方もいるかもしれません。しかし、私はできませんでした。宗教に限らず、それぞれの家にさまざまな価値観や考え方があるのだなとよくわかった出来事です。破談になったのは悲しかったですが、無理矢理自分の考えを封じ込めて結婚せず、よかったと思っています。

 

著者/矢口さくら

 

 

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