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「ヤバいやつかも」視界がグラグラ。どうしようもなく、私が助けを求めたのは

私の生理痛には波があります。痛みがまったくない月があったかと思えば、激痛に見舞われる月もあって症状はバラバラ。

25歳のとき、出かけた先で襲われた生理痛は後者でした。冷や汗が出て視界はグラグラ。車で外出したのですが、とても運転なんてできません! そんな私が咄嗟に助けを求めたのは……。

「ヤバいやつかも」視界がグラグラ。どうしようもなく、私が助けを求めたのは

 

外出先で突然始まった生理

私は、周期こそ安定しているものの生理痛には波があり、まったく痛みがない月もあれば、ひどく痛む月もあったりとバラバラ。一度、婦人科を受診して低用量ピルを服用していましたが、1年ほどでやめてしまい、鎮痛薬でも生理痛が緩和するとわかってからは、つらい痛みのときは鎮痛薬を飲んで対処していました。

 

そして実家暮らしをしていた25歳のときです。携帯ショップで新しい携帯の契約手続きをしていると、おなかに違和感を覚えました。生理予定日がわかるアプリを使っているので、そろそろ生理がくるだろうとは予測していましたが、吐き気をもよおしたのは想定外。「今回の生理痛はヤバイやつかも……」とすぐにわかったので、契約の途中ではありましたが、女性のスタッフさんに「生理がきて具合が悪くなった」と伝えて、契約手続きを中断してもらうことにしたのです。

 

運転できない私が助けを求めた相手は…

契約中断の作業を待つ、わずか5分ほどの間に私の具合はますます悪化。冷や汗は出るわ、めまいがして視界はグラグラするわで、作業を終えた女性スタッフさんに「すみません。自力で歩けそうにないので、車のところまで手を貸してください」とお願いしたほどでした。

 

なんとか運転席に座って繰り返し深呼吸しましたが、視界は靄がかったようで気持ち悪く、冷や汗も止まりません。とても運転できる状態ではないので、私は苦手意識のあった父に助けを求めました。

 

父は内装工事の現場監督。日中は現場移動のため車で走り回っていて、電話をかけると必ず出てくれます。このときもすぐ繋がり、「今、携帯ショップにいて、車できたけど体調不良で動けないの。運転できない状態だから迎えにきてくれないかな」と事情を伝えると、「わかった。そのまま待ってなさい」とだけ言い、約15分後に、職人さんを助手席に乗せた父が到着。職人さんが父の車を、父が私の車を運転して自宅へ向かいました。

 

父とともに自宅へ

道中、助手席で吐き気に耐えながら滝のように冷や汗を流す私を見て、心配した父が「病院へ向かうか?」と聞いてくれました。「生理痛だから家で寝ていれば大丈夫」と答えると、父は「ん」と短く返事。冷や汗をかいている私を見た父は、私が暑がっているように見えたのか、窓を開けてくれたのですが……。気分が悪かった私は苛立って「寒い!! 窓閉めて!!!」と叫んでしまいました。驚いた父はそれ以降、何も言わずに運転していました。

 

ようやく家に着いてもまっすぐに立てず、父の腕をつかみながらヨロヨロ歩いて倒れ込むようにベッドへ。父に持ってきてもらった鎮痛薬を飲み、クッションをおなかに抱えてうずくまりながら痛みや吐き気と闘いました。

 

ベッドで休む私を見て父が…

疲れ果て、気づけば2時間ほど眠っていた私。目覚めると、枕元にはスポーツドリンクとゼリー飲料、栄養ドリンクが並んでいました。どうやら、父が用意してくれたようです。私はすぐ父に電話しました。「さっきはありがと。今、落ち着いたよ」と。父からの返事は「ん、お父さんは仕事しているよ。治るまで寝てなさい。あと、ゼリー飲みなさい」でした。

 

父は九州男児。普段は厳しく、あまりしゃべらない人です。おまけに少しの体調不良なら「寝てたらもっと悪くなる、体を動かせば治る」なんて根性論を平然と振りかざすので、正直、私は以前から父のことが苦手でした。でも、人のために自分の時間を割くことを厭わない人でもあります。実際に私が電話で助けを求めたら、すぐに駆けつけてくれました。

 

この出来事がきっかけで、私が生理だと伝えると、父は冷蔵庫にゼリー飲料を何個か買い置きしてくれるようになり、さらには「今日は寝てなさい」と声をかけてくれるようになりました。1つ下の妹に言わせると、「お姉ちゃんのおかげで、お父さんが生理のときにやさしくなったね!」だそうです。

 

 

ピンチのときにすぐ駆けつけてくれた父が頼もしく見えただけでなく、やさしい一面もあるとわかり、この出来事があってから、以前よりも父と仲よくなりました! 少しずつ理解が広まってきているとはいえ、男性にとって生理は、経験することのできない未知の領域。どうしたらいいのかわからなくて当然なので、素直に思いを伝えたり、頼ったりできる相手がいることはとても大切だと思いました。

 

私の場合、危機的状況にあったから素直になれたのかもしれません。やや距離を置いていた私を迷いなく助けてくれた父。本当に感謝です!

 

監修/助産師 松田玲子
文/いがらし みみさん

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 

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