白い浴衣でいざ出陣
私は学生のころから経血量が少なく、生理は軽いほうでした。そのため、「そろそろ生理がくるころだろうな」と思っていましたが、なんとなく「大丈夫だろう」と思いナプキンをつけず、祖母が手作りした白い浴衣を着て、花火大会の待ち合わせ場所へ。男子と合流する30分前に女子だけで落ち合いました。
そして、待ち合わせ場所に到着してすぐ、おなかのあたりがむずむずして……。嫌な予感がしたので、私はひとりで公園の公衆トイレに急ぎました。
長蛇の列から救世主出現
公園のトイレは1カ所しかなく、花火大会の前ということもあって案の定、長蛇の列でした。しかたがないと並んでいたとき、私は慣れない下駄で足の指が痛くなったので少ししゃがみました。そして、立ち上がった瞬間、後ろから「まっかっかー!まっかっかー!」 という女の子の大声が聞こえたのです。
慌てて振りかえると、その子の母親に「ついていますよ、大丈夫ですか」 と言われて……。私はこのとき、生理が始まって浴衣に経血がついてしまっているのだと察しました。
そして、このやりとりが目立っていたようで、前方に並んでいた方たちまで伝言ゲームのように伝わり、私は列の順番を譲ってもらうことに。
急いでトイレに入りたかったのでありがたかったのですが、自分のことで精いっぱいで女の子にお礼が言えなかったことは今でも心残りです。
花火を見ず退散
和式トイレだったので浴衣ではしゃがみにくかったのですが、頑張って下着を見ると今までと比べて経血の量が多くて血の気が引きました。
それと同時に、トイレの列に並んでいた30人くらいの人に生理だと知られた恥ずかしさでいっぱいに……。
その後、私はすぐに友だちに連絡をして生理がきてしまったことを説明。すると、友だちはナプキンと腰に巻くためのタオルを買ってきてくれました。結局、私は男子たちとは合流せず、ナプキンをつけ、腰にタオルを巻いたまま電車のドアに背を向け地獄の30分を味わい、ひとり帰路に着きました。
花火も見られず、グループデートもできず、切ない青春の思い出です。
このときに限って経血量が多く、生理の症状は毎月同じとは限らないと痛いほど思い知らされた人生で1番恥ずかしい思い出です。今では生理が近づくと黒い服を着るようにし、多い日用のナプキンをつけ完全防備をしています。大人になってからは、オシャレより生理日に「いかに失敗しないか」ということを優先して過ごしています。
著者/伊東理恵子
作画/Michika
監修/助産師 松田玲子
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