これからは能力主義!技術は外で学べ
ある日、社長が部署にやって来て「今度会議でお話ししますが、これからは能力主義として組織改革をおこないます」そう話しました。能力によって給与形態が変わるので、新人でも前からいる人よりも給与が高い人も出てくることだと説明を受けたのです。
勤務先はWeb制作事業の他にいくつかの事業をおこなっています。職種は専門的な技術を必要とする技術職と、事務や営業といった総合職に分けられています。組織改革をおこなったあとは、技術職のみ給与がベースアップされることになりました。
今後、会社は社員教育をおこなわないとのことで、スキルを身に付けたいときは外で学ぶようにも言われました。
会社の業務が忙しいので、人材を育てることはせず、自らスキルを学ぶ姿勢が必要だということを重要視するようになったというわけです。
組織改革以降、上司からの指導をほとんど受ける機会はなく、自己申告や仕事の成果で、スキルがあることを証明しないといけなくなりました。もちろん、指導はなくても業務上での間違いといった指摘は受けられます。少しでも評価を上げたく、いかにその指摘を繰り返さないためにはどうするかを、自分で考えて改善することがより大切となったのです。
能力がないと仕事を任せてもらえない
実際に部署内でも私が今までおこなっていたメインの編集の仕事から外されることも多く、自分のスキル不足を実感する日々でした。いつも部長から頂く仕事は、単発で終わる企画のものや雑用が多かったです。
43歳で入社して半年ほどしか部署のメインの仕事に携われず、その後しばらくは編集部のコンテンツ企画と雑用係です。雑用の仕事もとても大切なものと考え、取り組みました。
編集部が忙しくなり、少しでもお手伝いできないかと上司に相談しました。そして、上司が今後の私のためにもなると考え、私にメインの仕事を振ってくれたことがありました。
しかし、上司が私にメインの仕事を振ることが社長の耳に入り、社長からストップがかかりました。そして、その話はなかったことになってしまったのです。
なぜ社長からストップが入ったかというと、一度コンテンツ企画で内容を間違えるといった失敗をしたため、編集の仕事は任せられないと判断されたからです。仕事も信用が大切なので、仕方ないことだと諦めました。
生き残るためにはスキルアップが必須
今の私には、スキルがあまりなく足切り対象に入ると思ったものです。これでは、将来のキャリアアップも難しいと考え、足りないスキルを補うべく勉強を始めようと思いました。
ただ、独学で学び直しても客観的に何がダメなのかがわからず、時間の無駄となってしまうのではと思います。従って、人から指導を受けられる環境に身を置くことにしたのです。
本業である会社では、スキルが低いと評価をされてしまいましたが、スキルがないままではいつまでたっても上を望めません。
そこで、普段の仕事と家事の他に新たに勉強する時間を取ることに。子どもが小さいころは勉強する時間をつくるのは難しかったのですが、子どもが大学生となったことで勉強する時間が取れるようになったことで可能となりました。
まとめ
会社の方針が変わり、これまでのんびりスキルを磨いていましたが、すぐにでもスキルを上げなければならなくなりました。生き残るためや将来のキャリアアップを目指すために、スキルの見直しと勉強が必須だと痛感した出来事です。
男女平等で年齢も関係のない能力主義への変更は、私の仕事を見つめ直す良い機会となりました。
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著者:Y.N.
大学生の子どもが2人。自宅で過ごすことが多くなり、パン作りやお菓子作りに励む。季節感を取り入れた生活が好きで、フルーツシロップ作りもしている。