16時間断食とは?
そもそも、どうして断食が健康や美容に良いと支持されているのでしょうか。
「最後に食べ物を口にしてから10時間がたつと、肝臓に蓄えられた糖がなくなって脂肪が分解され、エネルギーとして使われ始めます。その後も空腹時間を維持して16時間続くと、今度はオートファジーという作用が働きます。
オートファジーとは、細胞内で古くなったり壊れてしまったりした悪玉たんぱく質をエネルギー源として処理し、新しいたんぱく質を作り出すメカニズムです。つまり、空腹状態により古い細胞が新しい細胞に生まれ変わるのです。痩せるのはもちろん、アンチエイジング効果も期待できます」(黒田先生)
16時間空腹を保つだけで、痩せてきれいになれる……。とても魅力的! とはいえ、16時間といえば1日24時間の大半……その間何も口にできないのでしょうか。
「水とナッツだけ、スムージーだけと方法はいろいろあるようですが、私はデカフェにアーモンドミルクやオーツミルクなどに、スパイスやグアガムの食物繊維やMCTパウダー、天然由来の甘味料などを加えた自家製ドリンクを飲んでいます。どれだけ体に良くても、毎日同じものを体内に入れるのは良くないので、いろいろバリエーションを変えています」(黒田先生)
人によって腸内環境や消化力が違うので、ドリンクは絶対にこれというものはなく、個人の好みや体質によって変えて良いと言います。ただ、カフェインが強かったり糖分が高い飲み物はおすすめしないそう。
16時間でなくてもOK。無理は禁物
また、16時間断食といっても16時間にこだわりすぎなくてもいいそうです。
「16時間は目安であり、絶対にその時間を守る必要はありません。例えば最初は12時間から始めて、慣れたら16時間にできるだけ近づけていくというのも良いと思います。逆に、16時間はつらいと感じるなら減らしてもいいのです。試してみて、つらいな、きついなと感じたら無理はしないでください。
16時間断食は副腎疲労や肝機能が落ちた方には負担が大きいのでおすすめしません。また、40代、50代はホルモンバランスが乱れやすい時期でもあります。更年期症状がつらいときはお休みするなど、体調を見ながら続けることが大切です」(黒田先生)
しかし、うまく軌道に乗れば断食を続けることで体が軽くスッキリし、肌の調子が良くなったという人が多いと黒田先生は言います。
黒田先生の実践例を一部紹介!
オフィシャルブログ「Dr.黒田愛美のHealth &Beauty Room」より
黒田先生がおこなっている16時間断食を少し紹介していただきました。
「朝起きてから14時ごろまでは、先ほど紹介した自家製ドリンク500mlを少しずつ飲んで空腹をしのぎ、残り8時間は普通に食べています。寝る直前まで食べていることもあります。空腹をしのぐとはいえ、慣れてくるとつらくありません。空腹状態でトレーニングやランニングもおこなっています。
ランチは基本的にはサラダ中心のメニュー。ここでパンや甘い物をとってしまうのはNGです! ただ、サラダだけでは足りないので干し芋など炭水化物のおやつも少しだけ取り入れるようにしています。夕食はたんぱく質をたっぷりとりたいので、魚中心のメニューが多いですね」(黒田先生)
黒田先生は普段から1日2食を心がけ、空腹時もトレーニングやランニングをプラスしているそう。初心者の方が同じことをするとハード過ぎることがあります。無理せずゆっくり、少しずつ取り入れてみましょう。
まとめ
断食というとつらい印象がありましたが、空腹をしのぐときもお気に入りのドリンクがあれば楽しめそうです。なお、黒田先生がおこなっている方法は一例ですが、無理なく続けやすいのがこの時間帯だそうです。ダイエットはもちろん、疲れた胃腸を休ませる効果もあるそうなので、胃腸に負担をかけていると思う方はトライしてみてはいかがでしょうか。
※妊娠の可能性がある場合は医師と相談の上、体調を見ながら無理せず進めてください。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。