過保護かもしれないし、周りの人に甘やかしていると思われるかもしれない。
けれど、幼稚園のときのようにきっと笑顔で登校できる日がくると信じて、一緒に登校し続けることにしたねこじまさん。
毎朝、手をつないで通学路を歩き、元気にあいさつしてくれる校長先生や、女神のようにやさしい学年主任に見守られ、わっちちゃんが教室で荷物の準備をするまで見届けます。
他の子の気持ちはどうなんだろう
毎朝、わっちちゃんを教室まで送り届けていると、ねこじまさんはクラスの子どもたちに声をかけられるようになってきました。
楽しそうにねこじまさんに話しかけてくれる子や、泣いているわっちちゃんを助けてくれる子。ほほ笑ましく思う一方で、「この子たちは、お母さんがいなくて寂しいと思っていたりするのだろうか……」と、ふと気になるねこじまさん。
「他の子を気にしちゃいかん」と、ねこじまさんは必死に自分を奮い立たせて、泣いているわっちちゃんに笑顔で手を振り、学校を後にします。
このあと下の子を幼稚園に送り届けて、仕事に出発するという過密スケジュール。そんな中、ずっと笑顔で子どもたちに接することがどれだけ大変だったか、想像に難くありません。それでもねこじまさんは、根気強くわっちちゃんに寄り添い、母子登校を続けるのでした。
子どもを比較してはいけないと頭ではわかっていても、わが子と同世代の子どもたちの様子を見ると、つい気になってしまうことってありますよね。
時には、何でも自分でできる子を見て、「すごいな」「羨ましいな」と思ってしまうことも……。
得意なことや苦手なこと、好きなことや嫌いなこと。大人と同じように、子どもも一人ひとり違います。
できるだけ他の子と比べるのではなく、子どもの素敵な個性に目を向けていきたいものですね。