子どもが好きと言っていたのに…
同い年の夫と結婚し、28歳のときに子どもを出産した私。産後の里帰り期間が終わった私は夫との新居に移り、3人家族での新たな生活がスタートしました。
結婚前から子どもが好きだと明言し、「子どもができたら、近所の公園とか、ちょっと遠出して遊園地とか、いろんなところに遊びに行きたいな」と話していた夫。それを聞いた私は、きっと夫は育児に積極的に関わってくれるのだろうと考え、自分自身も初めての育児で不安がある中、夫の助けを頼りにしていました。
ところが、いざ子どもが生まれると、夫は自分がかわいがりたいときだけ子どもと関わるのみで、育児のほとんどを私に丸投げ。あんなに「子どもが好き」「子どもができたら」などと語っていたのに、現実は「本当に子ども好きなのか?」と疑ってしまうほど、まったく子どもの世話をしてくれません。
親になると、自分のことは後回しにしてでも子ども優先の生活に変わると聞きますが、夫はまだ独身気分で親になった自覚がないのか、子どもの世話よりも自分がしたいことを優先してばかり。眠くなったら寝て、好きなときに出かけて、趣味のゲームの時間はしっかり確保し、子どもには自分が遊びたくなったときだけ「遊ぼう!」と声をかける……。どうやら夫は、「育児は母親の役割。父親はたまにその手伝いをするだけ」と考えているようなのです。
亭主関白な義父の影響かも?
しかし、私は夫を一方的に攻めることはできません。夫が育児を手伝ってくれないのは夫だけが悪いのではなく、義父の影響が大きいかもしれないと考えたからです。
義父は「ザ・亭主関白」な人。家事や育児をすることは一切なく、家のことはすべて義母が担っていました。その影響を受けたのか、夫も「仕事をしてお金を稼ぐだけが自分の役割」と思い込んでいるようなのです。
「育児や家事をすべて私1人でこなすのは大変だから手伝ってほしい」「子どもにもっと関わってあげてほしい」と私がいくら言葉にして伝えても、夫の行動は変わりません。そこで、私は自分の気持ちをそのつど口頭で伝えるだけでなく、手紙にしたためて渡そうと考えました。
手紙の内容としては、「子どもの夜泣きがあると寝不足になって体調が悪くなるから、せめてその日だけでも家事や育児を手伝ってほしい」と、今1番悩んでいることを相談したのと、「私がどんなことに悩んでいるか話を聞いてくれたり、家事や育児に疲れているときに、一緒の空間にいてくれたりするだけでも気持ちがラクになる。もう少し寄り添ってほしい」といったことを書きました。
これが功を奏したのか、手紙を読んだ夫は「今後はもっと家のことを気にかけるようにする。2人のことは大切に思ってるから」と話してくれ、以前よりも私や子どもに寄り添ってくれるようになりました。
その後、夫は少しずつ亭主関白なところがなくなり、仕事だけでなく家のことにも目を向けてくれるようになりました。手紙を渡した数日後の夜には、私が夜泣きしている子どもを抱っこしてあやしていると、夫がそばにきて「大変だね。俺が代わるから寝ていいよ」と言って、子どもの寝かしつけを手伝ってくれました。
今後も夫に対して不満を抱く場面はきっとあると思いますが、その都度、感情的にならず、時には手紙などを活用して自分の気持ちを冷静に伝え、良好な関係を築いていけたらいいなと思います。
文/山田 薫さん
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