月イチで来る義母をおもてなし
義母は車で高速を走って2~3時間の距離に住んでいるので、子どもが生まれる前は数カ月に一度しか会う機会がありませんでした。しかし、私たち夫婦の間に子どもが生まれてから、義母は毎月のようにわが家に泊まりにくるようになったのです。義母に急に距離を詰められ、私は義母のことが少し苦手になってしまいました。
それでも、義母にいい嫁と思われたい私は、義母が月イチで泊まりにくる日にはいつも気合いを入れておもてなしします。手の込んだ料理を何品も作り、朝食には必ず一汁三菜以上を用意するのが、私の考えうる範囲での最高のおもてなしです。ただ、義母が帰ったあとには「ああ……どうにか今月も乗り切った」と、どっと疲れが出て、起き上がれなくなることもたびたびありました。
準備は私任せで何も手伝ってくれない夫
これまで、私は「お義母さんがうちに泊まりにくるのは、私にとってかなりの負担。料理だって作らなきゃいけないし、家もピカピカに掃除しないといけない。それなのに、どうしてあなたは何も手伝ってくれないの?」と、夫に何度も何度も訴えてきました。掃除ももちろん大変ですが、私の中で最も負担になっていたのは食事づくりです。夫が手伝ってくれたら、私の負担は軽くなるはずです。
夫は、私の再三の訴えを聞いて掃除はしてくれるようになりましたが、「俺は何もできないよ」と言って食事作りには一切関わってくれません。仕方がないので、その後も私がひとりで食事作りを担当し続けました。
そんな中、第3子を出産したタイミングで私や夫の生活はガラッと変わります。毎日が驚くほどバタバタになったのです。こうなると、もう義母のおもてなしどころではありません。そこで私は、「もう無理! これ以上自分の生活に負担をかけたくないし、無理していい嫁を演じるのはやめよう!」と、心の中で大きな決断をしました。
義母が来る日の食事内容を変えてみた
その後、義母へのおもてなしは大きく変わりました。まず、義母が泊まりにきた日の夕食は外食かデリバリー。翌朝の朝食はコンビニで大量に買ってきた菓子パンと牛乳を出し、「お好きなのを食べてください」というスタイルにしました。
すると、手作りの料理がないからと言って、義母は私に文句を言ってくることはありませんでした。むしろ、義母は何でも「おいしいね」と言って食べてくれ、私は心の底からホッとしました。こうして、外食やデリバリー、コンビニを活用することで、私の食事作りに関する負担は、ほぼ皆無になったのです。
私が6年間演じ続けてきた「いい嫁」は、意外とあっさりやめることができました。義母がきたときに食事を作らなくなっても義母との関係性は特に悪化せず、現在も良いお付き合いを続けています。
出来合いのものを活用することで義母を迎え入れるときに心の余裕もできたので、もっと早くにこうしていればよかったです。
著者/吉川みきな
作画/おはな
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