娘は「空の上で行く場所を決めて雲の飛行機を飛ばしてもらい、やってきたのがママのおなかだった」と言うのです。ゆる子さんはうれしさのあまり「生まれてきてくれてありがとう……」 と娘を抱きしめます。
しかし、娘のお話に感動していたのもつかの間、とんでもないイヤイヤ期が到来します。そんなある日、保育士さんが深刻な表情を浮かべながら、「お母さん、ちょっとお話が……」と声をかけてきました……。
保育士さんに呼び止められて……
「ママイヤっ!」
「トイレイヤっ!」
「おふろイヤっ!」
「この道ダメっ! あっち行くの!」
娘は何かにつけて泣きわめいたり、暴れたりする日々が続いていました。そんなとき、保育士さんから、娘は集団行動が苦手であると告げられ、3歳児健診で発達相談をすることを提案されました。
ゆる子さんは不安を抱えたまま、3歳児健診を受けるため地域の保健センターへ向かいます。そこで発達相談をしたところ、保健師さんの所見は……。
「こちらで拝見した限り、特に問題があるとは感じませんでした」とのこと。娘は指示が聞けて、コミュニケーションもしっかりと取れていることも教えてくれました。そして、ゆる子さんは保健師さんから、イヤイヤ期が終わるまで様子を見ることを提案され、イヤイヤが出たら不安を聞いて気持ちを共感するようアドバイスを受けました。
その日の帰り道。娘はいつもの道で突然「イヤだ!」と言い出します。ゆる子さんが娘になぜイヤなのか聞くと……。
「怖いのがいるの」
ゆる子さんには見えていない何かが、娘には見えているようなのです。
◇ ◇ ◇
発達相談での保健師さんの所見は、娘さんのイヤイヤは不安からくるというものでした。ゆる子さんは、日常生活が困難なほど娘さんの激しいイヤイヤが続いていて、自分ではどうにもできない状況にものすごく不安を感じていたと思います。
子どものイヤイヤ期はいつまで続くの? とゆる子さんのようにやり場のないモヤモヤとした気持ちを抱えているママたちも少なくありませんよね。
助産師さん曰く、幼児期はまだ脳の発達が途中であり、本能的な欲求を抑える機能が十分に育っていないのが、イヤイヤの原因なのだとか。脳の発達が進んで抑制機能が育ってくると次第に治まってくるようです。こういったイヤイヤ期の原因や発達が進むと治まってくることを知っておくと、不安が軽減されて、少しおおらかな気持ちで見守れるかもしれませんね。