35歳・会社員のパニ子。37歳の夫のサトシとは結婚して13年。
結婚から13年経った今でも仲良く暮らしていますが、実は、パ二子夫婦にはとても辛い過去がありました。
息子を亡くし抜け殻だった日々
夫のサトシとは22歳のときに結婚し、すぐに男の子を授かったパ二子。
しかし7年前、当時6歳だった息子は交通事故に遭い、亡くなってしまいました。
当時のパ二子は、やり場のない怒りと悲しみで、抜け殻のような毎日を送っていました。
それでも、明るく前向きに生きようと努力していたパ二子夫婦でしたが、息子のことを思うと、再び子どもをもつ気にはなれずにいました。
そんなある日、警察から1本の電話が……。
いないはずの息子が万引き…!?
警察の人からの電話で「あなたの息子が万引きをした!」と言われ、「え?」と戸惑うパ二子。「私に息子はいませんが……」と否定するも、「そんなに怒らずに迎えに来てあげてください」と言われます。
「そもそも、なんでウチの電話番号を……?」と、不思議に思って警察に向かうことに。
そこには、見知らぬ中学生がいました。
「あなたは誰?なぜ私の連絡先を知っているの?」と聞いてみると……。
「俺は、サトシ(夫)さんの息子です」
動揺を隠せないパ二子。同時に夫の浮気が発覚してショックを受けます。
しかも、その男の子は亡くなった息子と同い年だったのです。
すると、男の子が「俺、母さんと父さんが許せなくて……」と、夫への仕返しに協力することを提案してきたのでした。
男の子と夫への復讐を開始!
夫への反撃を決意したパ二子は、普段通りの生活を装いながら証拠集めに奔走します。
そしてある日、「そろそろ子どもが欲しくない?」と夫にけしかけ、動揺するサトシに「そうよねぇ、もういるものね」と言葉を続けます。
「ずっと浮気しているでしょう!?」
サトシの前で証拠を広げ、問い詰めるパ二子。
そこへ呼び出された浮気相手も登場し、修羅場と化します。
10年以上も浮気しているくせに、「気の迷いだった」と言い訳するサトシ。
浮気相手は、負けじとサトシに結婚を迫ります。
「無理!」と断固拒否するサトシは、実はパ二子の両親が経営する会社に勤めていたのです。
すべての真実が明るみになり、パ二子とサトシは離婚。
高額の慰謝料を払うことになった挙句、会社をクビになったサトシは、すべてを失ってしまうのでした。
男の子とは今でも連絡を取り合っているパ二子。
亡き息子の面影を重ねながら、幸せに生きてほしいと願うのでした。
真実を受け止める覚悟があれば、知りたくなかった……と思うような結末でも、強く前を向いて歩んでいけるものなのかもしれませんね。