25歳・専業主婦のパニ子は、同じく25歳の会社員のエイジと2人暮らし。
パ二子夫婦が入籍したのは3年ほど前ですが、感染症拡大の影響もあり、まだ結婚式は挙げていませんでした。
盛大な結婚式を挙げよう!
感染症がようやく落ち着き始めたころ、パ二子の母・パ二母から電話を受けたパ二子。
「そろそろ結婚式、挙げてもいいんじゃない?」
「そうだね、だいぶ世間も落ち着いてきたしね」
すると、会社の社長をしているパ二母は結婚式の資金を全部出すと提案します。
「一生に一度の大事なイベントなんだから、豪華な会場で式を挙げな!」
と、背中を押してくれます。
そんなパ二母は、実は昔バイクを乗り回してとてもヤンチャをしていたようで……。
今も昔の仲間の相談を受けているような、みんなのリーダー的存在なのでした。
そんなパ二母も今では良き母。結婚資金の全額負担を買って出てくれた母のためにも、絶対に良い結婚式にして、母を喜ばせようと意気込むパ二子。
結婚式に向けて、慌ただしい日々がスタートしました。
悪ノリが過ぎる友人が…
結婚式の準備を始めて数週間後。
夫のエイジから「友だちと飲みに行く」と連絡を受けるパ二子。
友だちという男性2人とはオンラインゲームで知り合ったようで、どこかガラが悪そうな雰囲気が気になっていました。
そんななか、酔ったエイジからの着信を受けると、なぜか友だちに電話を代わるエイジ。
すると、パ二子の写真を見たという友だちの男性から「みんなであなたのこと、どこかのゆるキャラみたいだね~と盛り上がっていたんですよww」と、失礼な発言を受けるパ二子。
しかも、夫のエイジもそんな友人を怒るどころか、仲間とバカ騒ぎしている様子。
パ二子は急いでエイジを迎えに行き、強引に連れ帰った後に「あの2人とはもう関わってほしくない!」と言いました。
さらに、「まさか結婚式に2人を呼んでいないよね?」と確認すると、あからさまに動揺するエイジの様子を見て、パ二子は「あの2人を結婚式に参列させたら、あなたと離婚します!」と言ってのけるのでした。
野郎3人に下された鉄槌
そしていよいよ結婚式の当日。
披露宴会場では、両親や親戚、友人たちの温かい拍手に包まれながら、ウエディングケーキ入刀のシーンに。
すると突然、派手なBGMが流れ始めたのと同時に、なんとエイジの友人の2人が登場したのです。そして勢いよくパ二子のもとへ近寄ってきたと思ったら、なんとパ二子の頭を2人でつかみ、そのままウエディングケーキに思いっきり顔を埋めたのです……!
「サプライズ大成功~ww」
「余興だよ、余興~ww」
悪ノリのまま、はしゃぐ2人とエイジ。一瞬、何が起こったか理解できないパ二子でしたが、会場の空気が凍りついていることはわかります。
そんな最悪の状況で、パ二母がパ二子のもとにやって来て、あることを耳打ちしてきました。
すぐに参列者にお詫びをし、結婚式の中止を申し出るパ二子。
事の重大さを理解していないエイジに、離婚を突きつけます。
乱入してきた2人が、「この女、冗談通じなくてつまんねぇ女!離婚でよくね?」と、まくし立てていると……。
外からブンブンブーンッ!と、けたたましい爆音が聞こえてきました。
そして披露宴会場のドアが勢いよく開き、ヘルメットをかぶった2人の女性が入ってきました。
その女性がヘルメットを外すと……。
男2人は、「げっ…か、母ちゃん…」と口をそろえます。
2人の母に鬼の形相で外へ引きずられていった男性2人。
実は、2人の男性は、パ二母が昔つるんでいた仲間の息子だったのです。
会場に乱入したきた際、すぐに2人の母に連絡を入れたパ二母。
人様に迷惑をかけている息子に制裁を下す機会を与えたのでした。
真っ青になったエイジは、義両親に引っ張られて会場から去って行きました。
その後、パ二子とエイジは離婚。多額の慰謝料を用意することになったエイジは、義両親からも縁を切られ、会社も自主退職。
一文無しになったエイジは、今度は犯罪に加担するような仕事に手を出して逮捕され、散々な結末を迎えるのでした。
事の重大さに気づくも、時すでに遅し……。まさに「後悔先に立たず」ですね。