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この制度知っておいて!FPが解説!子育て世帯に有効な「遺族年金」とはどんな制度?

ファイナンシャルプランナーの大野先生が、「申請すると行政からお金が受け取れる制度」について教えてくれました。今回は「遺族年金」についてのお話です。年金と聞くと、「老後の話なので、まだまだ子育て世帯には無関係!」と思いがちですが、実はそんなことはありません。ぜひこの機会に確認しておきましょう!

この記事の監修者
監修者プロファイル

ファイナンシャルプランナー大野高志

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計 代表取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
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多くの子育て世帯では、生計主体者の万一に備えて生命保険に加入していることが少なくないと思いますが、似たような公的保障として遺族年金があります。今回はこの遺族年金について、基本的な事項や生命保険との関連性についてお伝えして参ります。

 

なお、本記事は遺族年金の概要を示したものですので、条件によっては支給金額や計算方法が異なる場合もありますので、詳細な内容は日本年金機構のサイトを確認されるか、最寄りの年金事務所・街角の年金相談センターにご相談ください。

 

1.遺族年金とはどのような制度?

年金と聞くと老後に受け取れる制度という印象があって、遺族年金はあまり意識したことがない人も少なくないと思います。公的年金(国民年金・厚生年金)は、老後に支給される老齢年金だけでなく、条件に該当すると遺族年金または障害年金を支給する制度です。遺族年金は、公的年金の被保険者が亡くなった際に、その亡くなった人によって生計が維持された遺族が受け取ることができる年金です。

 

遺族年金には、国民年金の被保険者が対象の「遺族基礎年金」と厚生年金保険の被保険者が対象の「遺族厚生年金」の2種類があり、受け取ることができる要件は以下の通りです。

 

(1)遺族基礎年金

国民年金の被保険者等であった人が、受給要件を満たしている場合、亡くなった人によって生計を維持されていた「18歳までの子のいる配偶者」または「18歳までの子」が、遺族基礎年金を受け取ることができます。

 

(2)遺族厚生年金

厚生年金保険の被保険者等であった人が、受給要件を満たしている場合、亡くなった人によって生計を維持されていた遺族が、遺族厚生年金を受け取ることができます。

 

◎遺族厚生年金の受給対象者

死亡した人に生計を維持されていた以下の遺族のうち、最も優先順位の高い方が受け取ることができます。なお遺族基礎年金を受給できる遺族の方はあわせて受給できます。

 

①妻(子のない30歳未満の妻は、5年間のみ受給可能)

②18歳までの子

③夫(死亡当時に55歳以上である人に限ります)

④父母(死亡当時に55歳以上である人に限ります)

④18歳までの孫

⑤祖父母(死亡当時に55歳以上である人に限ります)

 

 

なお、受給要件は遺族基礎年金、遺族厚生年金は異なり、加入期間や保険料の未納状況等が要件となります。詳細は日本年金機構のサイトまたは最寄りの年金事務所・街角の年金相談センターにご確認ください。

 

※…18歳までの子・孫とは、一般的には18歳になった年度の3月31日までにある人ですが、20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある人も対象です。

 

2.遺族年金はどれくらいもらえるの?

遺族年金は、亡くなった生計主体者が自営業者・フリーランス等の国民年金のみの加入(第1号被保険者)の場合には、遺族基礎年金が支給され、会社員・公務員等の厚生年金保険被保険者(第2号被保険者)の場合には、遺族基礎年金と遺族厚生年金が遺族基礎年金と合わせて支給されます。

 

遺族基礎年金の年金額は2023年度(令和5年度)では、年額で795,000円+子の加算額(1人目・2人目は各228,700円、3人目以降は各76,200円)です。

例えば、子どもが1人の場合は1,023,700円、2人の場合は1,252,400円、3人の場合は1,328,600円となります。

 

遺族厚生年金の年金額は、亡くなった人の収入に応じて決まり、老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額となります。

報酬比例部分の計算は以下の通りです。なお、被保険者期間が300月(25年)未満で亡くなった場合には、加入月数を300月(25年)とみなして計算します。

 

報酬比例部分の計算方法(平成15年3月以前の加入がある場合には計算方法が異なります)

 

平均標準報酬額 × 5.481 ÷ 1000 × 加入月数 × 3/4

 

 

例えば、平均標準報酬額が25万円で加入月数が300月(25年)未満の場合には、

25万円 × 5.481 ÷ 1000 × 300 × 3/4 = 約30.8万円 となります。

 

3.生命保険の加入や見直しの際には遺族年金の計算を

生計主体者が亡くなった際に生活費や教育費を保障する生命保険に加入している人は少なくないと思いますが、保険金額を決める際に遺族年金を考慮していない可能性があります。例えば、お子さんが5歳の時にお父さんが亡くなった場合、遺族年金は5歳~18歳の間に上記の例(月給25万円の会社員)の場合、約133万円(遺族基礎年金・約102万円+遺族厚生年金・約31万円)×13年=合計・約1729万円が2023年度の基準では支給されます。遺族年金以外にも死亡退職金や生前に蓄えている貯蓄を計算し、それでも不足している分を生命保険で準備すると過不足なく加入ができます。

なお、遺族基礎年金はお子さんが18歳の3月末(通常の場合高校卒業まで)しか支給されませんので、大学や専門学校等の学費やその時期の生活費を考慮した保障が必要な場合には、18歳までと18歳以降で必要な保険金額をそれぞれ計算すると良いでしょう。

 

 

 

遺族年金は国民年金・厚生年金保険を漏れなく支払っていれば、生計主体者が亡くなった際に残された家族に年金が支払われる制度で子育て世帯には特に有効な制度です。その一方、お子さんが高校を卒業してしまうと支給され金額も減少し、特にお金が掛かる時期に必要な金額に足りなくなる可能性もあります。遺族年金と生命保険は補完し合う制度ですので、それぞれどの程度支給されるか把握すると良いでしょう。

 

 

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