私の料理に毎回ダメ出しする夫
夫は飲食店に勤務したこともあり、食に関してわりとうるさいほうです。私は夫に何百食、何千食と食事を作ってきましたが、おそらくは一度もおいしいと言われたことはなく、ほとんど毎回文句をつけられます。
夫が私の料理を褒めないことは、今思えば結婚前からです。結婚前に夫にホールケーキをプレゼントしたときがあり、何度目かの挑戦だったので失敗はなかったように思います。後日に感想を尋ねたところ、夫は姑と一緒にケーキを食べたそうで「失敗したんだね、ケーキ。母さんと2人で笑っちゃったよ」と言われました。
ちなみに、姑は料理が苦手で、私が夫に手料理をプレゼントしたことが嫌だったようです。何も知らずに渡したことを後悔しています。
腹痛も料理のせい?
日々、夫から「味が薄い」「煮込みすぎ」などと文句を言われるなかで、私が最も腹が立つのは、夫がおなかを壊したときに私の料理のせいにされることです。
夫がおなかを壊して「昨日の料理のせいかなー」と言うときは、大抵、私も子どももおなかを壊しておらず、言った本人も数時間後にはケロッとしていることが多いので、「私の食事のせいにしたいだけなんだ」「人より優位に立ちたいだけなんだろうな」と考えています。
毎食のように夫から「嫌い」「まずい」を連発されるうち、私は「またか」と思うようになり、夫に文句を言われてもどうでもよくなってきました。とはいえ、家族での食事の時間はできれば楽しく過ごしたいもの。食事のときはいつも夫婦間の雰囲気がギスギスしてしまうので、何の罪もない子どもに対して本当に申し訳なく、いつか家族3人で和やかに食事ができるようになればいいなと思っていました。
夫が料理を褒めた!?
そんなある日、夫が「これおいしい! 珍しくおいしいからちゃんと食べな」と子どもに言い放ったのです。「珍しく」という言葉は余計ですが、一応褒めてくれたのだなと思っています。
そのとき食卓に出したのは手羽元の洋風スープで、夫いわく、ちゃんと骨付き肉から出汁を取ったことで、夫好みの味だったそう。
これまでに夫から散々料理をけなされてきましたが、それでも「家族に喜んでもらえたら」と思って日々料理を頑張っている私としては、夫に褒められてとてもうれしく思いました。
その後、夫が私の料理に文句を言う回数は少しずつ減りました。結婚生活が長くなるにつれ、夫の考え方や味覚が少しずつ変わったのかなと思っています。さらには、夫が料理をしてくれるようになり、私が夫の作る料理に対して「おいしい」と言うようになると、夫も私の料理に対して「おいしい」と褒めてくれることが増えました。
夫の態度が変化したことにより、これまでずっとギスギスした雰囲気の中で食事をしていましたが、今では和やかにごはんを食べられるようになり、とてもうれしく思っています。
著者/中山真希
作画/霜月いく
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!