パニ子は夫のヒカルと娘のパニ美と3人で暮らす専業主婦。専業主婦になったからには、と家事を頑張る日々を送っています。幸い、パニ子には主婦業が合っていて、やりがいを感じているのですが、ひとつだけ悩みがあるのです。
育児に一切無関心な夫
トオルはびっくりするくらい育児に無関心。
仕事がある平日はさておき、休日であっても「休みの日は休むもんなんだよ」と、ゴロゴロしたり、ひとりで出かけてしまったりするのです。
幼稚園のお友だちは、休日になると公園や遊園地に遊びに行っているのに……。
さみしそうなパニ美。
このままで良いわけがありません。
「パニ美は私ひとりの子どもじゃないんだよ? もっと関心を持ってよ!」
とヒカルに訴えかけます。
ところがヒカルは、
「は? お前、専業主婦だろ? 家のことを専門にするから専業主婦なんだよ!」
と、まったくとりいってくれません。
突然訪れた夫の変化
パニ子が諦めかけていたころ、突然ヒカルがパニ美を遊園地に誘います。
パニ美は大喜び!
「遊園地で幼稚園のお友だちに会ったんだよ! 一緒に遊んだの!」
遊園地から帰ってきてからも、思い出しては遊園地での出来事を話すパニ美。楽しそうで何よりだとパニ子は思うのでした。
よほど遊園地が楽しかったのか、翌週も翌々週も遊園地に出かけるヒカルとパニ美。
最初はヒカルの変化を嬉しく思っていたものの、ここまで続くと何かがおかしいと感じてしまいます。
この疑惑は、パニ美のひと言で確信へと変わっていくのです。
恒例となった遊園地から帰宅したパニ美に、いつものように声を掛けたパニ子。
「今日も楽しかった?」
しかしパニ美は渋い顔。
「あのね、またコウタ君とコウタ君ママに会ったの。毎週毎週一緒で飽きちゃった! 今度はママも一緒に行こう♪」
お互い毎週遊園地に行くなんてあり得るのでしょうか。
怪しむパニ子は、パニ美に誘われたこともあり、翌週の遊園地について行くことにしました。もちろん、コッソリと!
予想的中! 遊園地に現れたのは……
そして翌週。ヒカルは相変わらずのウキウキ顔!
パニ子はこっそりあとをつけます。
すると予想通り! 偶然を装ったコウタとコウタのママにばったり!
「パニ美ちゃん、今日も会ったわね!」
コウタのママは、しらじらしく挨拶を交わします。
コッソリ見守るパニ子。
するとヒカルとコウタのママは、パニ美とコウタを遊具のあるコーナーに置いて、どこかに行ってしまいます。
パニ子はびっくり!
遊園地の係員に事情を話し、パニ美とコウタを預けてあとを追います。
なんとヒカルたちは、手を繋いで遊園地デートを楽しんでいたのです。
パニ子に見られているとは想像もしていない2人は、おぞましいほどのイチャイチャシーンを繰り広げ、おかげで証拠写真もバッチリ!
すべてあとの祭
ひとしきりデートを楽しんだヒカルたちが、パニ美とコウタの元に戻ってきました。
今がチャンス! そう思ったパニ子は、4人の前に姿を現しました。
事前に呼んでおいたコウタのパパも到着!
うろたえる2人は、この期に及んでも「たまたま会った」と嘘をつきます。
そこで、パニ子は先ほど撮ったばかりの証拠写真を突きつけました。
さすがにまずいと思ったヒカルは、「ごめん」とひと言。
しかしすべてあとの祭です。
その後、パニ子に離婚を言い渡されたヒカルは、同じく離婚されたコウタママと付き合いはじめたようですが、慰謝料を背負った2人。お金のことで喧嘩ばかりで、結局別れたのだとか。
子どもをダシに使って浮気した2人。子どもを交えて遊園地でデートしていれば怪しまれないと思ったのかもしれませんが、結局子どもをきっかけにバレてしまったのでした。
子どもを巻き込んでの浮気は、罪深いですね。パニ美とコウタにとって、この経験が心の傷にならないことを願うばかりです。