1年前に同い年のユウタと結婚して、幸せに暮らしていたパ二子。仕事で忙しいユウタは毎日帰宅が遅く休日出勤も多いけれど、いつかマイホームを買うためにと、夫婦で頑張っています。
そんなある日、目の前が真っ暗になるような電話がかかってきたのです。
「ご主人が事故に遭い病院に運ばれました」
電話は市内にある病院から。
ユウタが仕事中に大けがをして、病院に運ばれたのだといいます。
パニ子は恐怖で倒れそうになりながらもユウタの容体を尋ねましたが、電話では話せないの一点張り。
慌てて病院に向かうと、グルグルに包帯を巻きつけられたユウタがベッドに寝ていました。手足はもちろん、頭までけがをしていて、なんとも痛々しい様子。
「絶対安静だって。この先3カ月は入院になりそう」
包帯だらけになりながらも、ユウタは気丈に話していました。
パニ子は動揺したけれど、命が助かったのは奇跡だと気を取り直します。
夫のサポートをするために、頻繁に病院に通うことを決めました。
「はい、あ~ん♪」それって看護師のすることですか?
「はい、あ~ん♪」
ある日病室を訪ねると、担当看護師のノゾミがユウタに食事を食べさせているところでした。
両腕をけがしているのだから仕方がない……。
そう思うようにしたものの、看護師がそんな食べさせ方をするものかと、違和感を抱きます。
その後もなにかと距離の近い2人……。パニ子の女の勘が働きます。
「素敵な看護師さんが担当でよかったね♪ これなら私も安心!」
そういって病室を出たパニ子は、そのまま家電量販店に向かいます。
カメラのセットに成功。あとは待つばかり……
買ったのは高性能の小型カメラ。
ユウタの病室に仕掛けて、不倫の証拠をおさえることにしたのです。
小型カメラは、夫の検査中に病室を訪ねて無事セット!
「仕事が忙しくてしばらく病院には行けない」とユウタに伝え、じっと1週間待ちました。
仕掛けていたカメラの映像をチェックしたパニ子はびっくり!
ユウタとノゾミの浮気現場をおさえたと確信していたのですが、映像を見て言葉を失います。
そこには、病室のベッドで看護師とイチャイチャしている夫の姿。
それは、パニ子の想像をはるかに超えていたのです。
病室に仕掛けたカメラに映ったまさかの映像とは
なにも知らない素振りをし、久しぶりに病室に出向いたパニ子。
病室には深刻そうな顔をしたユウタが待っていました。
「パニ子ごめんな、俺のせいで迷惑かけて。これ以上パニ子に迷惑をかけないように、決心したんだ。離婚しようって!」とユウタ。
「奥様、安心してください。ご主人は私が支えますから」
ノゾミが続けます。
そうくるか! と思ったパニ子。これ以上付き合っていられません。
黙ってスマホに取り込んだカメラの映像を見せつけます。
そこに映っていたのは、ノゾミとは別の看護師とイチャイチャするユウタの姿。ユウタの浮気相手はノゾミだけではありませんでした。
夫のけがの真相
カメラに映り込んでいたのはそれだけではありません。
ここからがタネ明かし!
実はノゾミの父は病院の院長。かわいい娘のために、嘘の診断書を書いてユウタを入院させてたのでした。
もちろんけがは嘘!
ユウタとノゾミは、円満離婚を狙っていただけでなく、保険金や会社からの手当てを請求するために、大けがをしたふりをしていたのです。
しかしすべての証拠はパニ子に握られています。
不貞に詐欺……、なにから手をつけようかとニンマリ笑ったパニ子でした。
陳腐なシナリオをでっち上げていたユウタとノゾミ。その代償も、非常に大きなものになりそうです。悪いことをした代償はしっかり受け取ってほしいものですね。