A子は同じマンションに住むママ友のひとり。引っ越してきてすぐは、見知らぬ土地での生活は大変だろうと思い、A子とその息子2人を家に招いて、家族ぐるみの付き合いをしていたのですが、だんだんとエスカレートして、最近では子どもだけを私に預けて、出かけてしまうようになりました。
距離を置きたいと思っていたのに、こんなところで出会ってしまうとは……。
空腹なのに、ラーメン1杯を3人でシェア!?
席がたくさん空いているのに、わざわざ私たちがいるテーブルに座ったA子。
外出先まで一緒にいたくないと思った私は、「私たちおなかが空いているからたくさん頼んでるの。テーブルが狭くなって迷惑かけちゃうから、他の広い席に行ったほうがいいかもよ」と伝えたものの、「いいじゃない〜一緒に食べましょう♪」と言われ、渋々相席することにしました。
パスタにフライドチキン、デザートのケーキと、オーダーしたものがそろったので、食事を始めた私たち。ふとA子たちを見ると、ラーメン1杯だけ! 家族3人でシェアして食べていたのです。
もちろんすぐに食べ終わったA子一家。追加オーダーをする様子はなく、しばらく席を立たず座ったまま。
A子の息子はシェアしたラーメンだけでは足りないようで、時折おなかをグーグー鳴らし、私たちの料理を羨ましそうに見ていました。
ママ友のクレクレ攻撃にドン引き…
「いいわね〜おいしそうね〜。フライドチキン、息子の大好物なのよね。そんなに食べられる? 余るならお手伝いできるわよ〜」とA子。
しかし私は、そんな声を無視し食べ続けます。
するとA子は、ブツブツと息子に話しかけるのです。
「こんなにあるんだから、ちょっとくらい分けてくれてもいいのにね。ひどい人ね」
「いい大人が他人にタカるなんて意地汚い……」
同じテーブルについたときから、こうなることを想像していた私。
これまで子どもたちの手前、遠慮していましたが、今日こそはガツンと言ってやる!と口を開こうとしたそのときでした。
フードコートで注目の的に!
「ママ、いい加減にして!!!!!」
普段はおとなしくニコニコしているA子の息子が、突然大きな声で叫んだのです。
響き渡る大声に、私たちは注目の的!
「いっつも◯◯ちゃん(娘)ママに迷惑かけて! うちにお金がないのはママがバッグとか服ばかり買うからでしょ? それなのにどうして僕たちはごはんを我慢しなきゃいけないの!?」
テーブルには1つのラーメン丼と、取り皿3つ……。
「えー、ラーメンを3人で!? 少な!」
「子どもに我慢させて自分は好きなもの買うとかありえない〜」
周りの人たちのヒソヒソ声が聞こえてきます。
A子は恥ずかしさから顔を真っ赤にし、急いでフードコートから立ち去りました。
お金を使い込んだママ友が迎えた末路
翌月、私がフードコートで食事をしていると、再びA子の息子にばったり! 今度は父親と一緒で、手に持ったトレーには大盛りのフライドチキンがのっています。
父親に話を聞いたところ、A子の浪費癖はひどいもので、生活費の使い込みが発覚。ブランドもののバッグを買うためにローンまで組んでいたことがわかったそう。今は離婚して、父親が息子2人と一緒に暮らしているとのこと。
A子の息子は食べたいものを存分に食べられて幸せそう!
一方A子はというと、膨大な借金の返済に追われているのだとか……。
◇ ◇ ◇
自分の嗜好品を優先するあまり、子どもにひもじい思いをさせたうえ、友だちにタカって恥をかかせるのは、親として反省すべきです。欲しいものは尽きないかもしれませんが、子どもの衣食住は守りたいものですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。