結婚に猛反対する両親
今から約5年前、結婚の了承を得るため夫を紹介すると、私の両親は「他にもっといい人がいるんじゃない?」「結婚したら苦労しそう」と結婚に猛反対しました。あまりの言い草に「夫の良さが伝わらないのかぁ」と悲しくなった私は、そのまま両親の了承を得ずに入籍手続きを強行。夫の両親は大喜びでしたが、もちろん私の両親はため息をついて「もう入籍したのなら仕方ないね。いい大人なんだし自分が選んだことは自分で責任を取りなさい」と呆れていました。
そのころの私は、夫の何がいけないのかまったくわかりませんでした。どうして両親はそんなに結婚に反対しているのか。今思えば、あのとき結婚に猛反対した両親の直感はとても鋭かったのだと思います。
夫宛てに毎月督促状が届いて
結婚して少し経ったころ、マンションの一室で一緒に住むようになった私たち。
ある日、ポストに届いていた郵便物を確認すると、夫宛ての郵便物の中に何やら怪しげな封筒が1通紛れ込んでいました。差出人のところには、某大手消費者金融の名前が。さらにその数日後、今後は別の消費者金融会社から封筒が届きました。そしてさらにその数日後、今度はまたまた別の会社から催促状が。なんと……夫宛てに毎月何通も督促状が送られてくるのです! どうやら、夫は複数のところから借金をしているようでした。
私は過去に誰かからお金を借りたことも、支払いが遅れたこともなかったので、人生で初めて目にする督促状には、とてつもない驚きと恐怖を感じました。「もしかしてこれを返金していかないと、家まで借金取りがくるんじゃないか」という恐怖です。幸いにも、夫は少しずつですが返済をしていたようで、ドラマで見るような借金取りが自宅にくることはありませんでした。
複数にわたる夫婦会議
何度目かの督促状が届いたとき、いよいよ黙っていられなくなった私は夫に督促状を突きつけ、いつ何のために作った借金なのかを問いただしました。すると、夫いわく「学生時代にパチンコや競馬などのギャンブルにハマって、つい借りてしまった」とのこと。
借りてしまった事実は変えられないし、今や私と夫は家族であり運命共同体でもあります。「これからは私もお金を出すから2人で頑張って返していこう」と伝え、私たちは借金返済計画を立てました。
夫の借金はすぐに返せる金額ではなく、その後は何度「離婚してまっさらになりたい」と思ったかわかりません。しかし、夫を見捨てるわけにもいかなかったので、お互いに励まし合いながら毎月コツコツと借金を返していき、先日ついに完済したのでした。
現在では、夫も反省したのかギャンブルは卒業して真面目に会社勤めをしてくれています。夫宛てに督促状が送られてきたとき、私の両親があれほどまでに夫との結婚に反対した理由に納得しました。が、どうして私の両親は夫がダメ男だとわかったのか、その理由は謎のままです。「娘を守るための直感力」というものが存在するなら、それが働いたのかもしれません。今後は夫からの恩返しに期待しながら、夫がまたギャンブルに手を出さないよう、目を光らせておこうと思います。
著者/月野 結
作画/ちゃこ
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