これじゃヒモと同じ!? 働かない夫
未だに仕事が見つからない夫。私が仕事を終えて帰宅すると、いつも夫はテレビを見ながらゴロゴロしています。朝の洗い物も洗濯物もそのまま。夕飯が作られていたためしはありません。
無職になったときは、「仕事が決まるまで家事は全部やる!」と言っていたのに、3日も持たずこの有り様です。
最近は「仕事を探しに行く」と頻繁に家を空けるようになったのですが、明らかに職安がやっている時間ではありません。どこで何をしているのやら……。
私は仕事を探さなければ家事もしない夫にあきれてしまいます。
「最近あなたと家族でいる意味がわからなくなるときがある。離婚が嫌なら、職探しか家事をちゃんとやって!」と言い、ハッパをかけました。
夫が連れて帰ってきたのは…
ある日、娘から「今日、公園でAちゃんを見たんだけど……」と言われました。
Aちゃんは私の妹のこと。常識知らずな妹に付き合いきれず、ここ最近は疎遠になっていました。
近くの公園で妹を見たと話す娘。何か言いたそうにしていたので詳しく話を聞こうとしましたが、そのタイミングで夫が帰ってきました。
リビングのドアを開けて部屋に入ってくる夫を見ると、後ろにピタッと妹がくっついています。
「今度こそお姉ちゃんの旦那、もらうね♡」と妹。
なんと夫は私に離婚届を突きつけてきたのです。
「お前に離婚って言われてよく考えたんだけど……お前、家事やれだの職探ししろだのうるさいし。もうダメだなと思ったときにAちゃんのことを思い出して連絡取ったんだ。そういうことだから、すぐに出て行ってくれ」
私が妹と距離を取ったのは、まさに夫が原因でした。妹は姉の夫であることなんてお構いなし。夫に猛アタックをするので距離を置いていたのです。
「Aちゃん、今も俺が好きで結婚したいって! 俺は家事も仕事もしなくていいって。お前とは違うよな〜」
両親のいざこざをこれ以上娘に見せたくないと思った私は、離婚届を書き、娘を連れて家を出ていきました。娘を傷つけてしまったことを後悔する私でしたが、それに反して娘は、なぜかにっこり笑っていたのです……。
ヒモ夫と妹の自滅
私が家を出てすぐ、離婚届を提出した夫。しかし、数カ月後のとある日曜日、元夫は私に電話をかけてきます。
「Aちゃんが……Aちゃんが会社を辞めちゃったんだよぉぉお! 俺たち暮らしていけないよ」
私の睨んだ通りになった2人。実は娘は、公園で会社の上司らしき人と電話している妹を見ていたそう。娘によると「こんな会社、辞めてやる!」と言っているのが聞こえてきたとのこと。妹は昔から非常識なところがあったので、同僚や上司ともうまくいかなかったのかもしれません。
「Aちゃん、養育費も慰謝料も全部自分が払うから、お前と別れて私と入籍してって言ってきたんだぞ!? 俺は騙された被害者だ!」
元夫が何を言っても私はやり直す気はありません。
「養育費と慰謝料は、きっちり支払ってもらいます! もちろん弁護士にお願いして、妹にも慰謝料を請求するからよろしく言っておいてね!」
人のお金に依存することを覚えてしまった元夫。まだ先の長い人生。考えを改めて、親としての責任を果たしてくれることを願っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。