意地悪ばかりされて、本当に困っていました。そんな毎日を過ごしていたため、私は、彼女の好きな人と付き合うこともなければ、彼氏も好きな人もできないまま、高校を卒業。
卒業してからは彼女と会うこともなく、それっきり。彼女のことはすっかり忘れていたのですが、先日、久しぶりの同窓会で再会してしまって……。
この同窓会の約1年前に結婚した私。結婚式に呼んだ高校時代の親友が、同窓会で私の夫の話を始めたのです。地元の有名企業に勤めていて、年収も高いなどの話をしながら、親友は他の友人たちに、私の夫のSNSを見せて「素敵な旦那さんでうらやましいよね」と言いながら話していました。
意地悪な同級生はやっぱり私を目の敵に…
夫のSNSのプロフィールには、年収が1,000万円と書いてあります。投稿しているのは、映え写真ばかり。タワマンに住み、ブランド服に身を包んでいる夫の写真を見て、みんな、夫を褒めていました。
しかし、私は真実を知っています。実は、夫のSNSはすべて嘘で塗り固められているのです。
そんな中、大きな声を上げた人がいました。あの、意地悪な彼女です。いつの間にか私たちの話の輪に加わっていて、高校時代のように私を目の敵にしてきました。そして、大勢の前で堂々と略奪宣言。
「地味なあんたにはもったいないから、私が貰ってあげる♪」と言われました。
それから1週間も経たないうちに、宣言通り彼女は夫を誘惑。夫のSNSにたびたび登場するタワマン(わが家)に上がり込んで、情事にふけるまでになったのです。
そして、あっという間に夫の気持ちは彼女に傾いて、2人はいよいよ、関係を私に隠すことすらやめました。
ある日、私が家に帰ると、わが物顔でリビングでくつろいでいた彼女。「おかえり〜♪」と、私が買っておいた高価なワインを勝手に飲みながら私に笑顔を向けます。
そして、私から夫を奪った事実を突きつけ、勝ち誇った表情で「年収1000万円の旦那さん、奪ってごめんね♡」と、言い放った彼女。そのとき、隣にいた夫の表情が少し青ざめたことに、彼女は気づいていませんでした。
浮かれている彼女に、私は笑顔で、「いいよ。幸せになってね。おめでとう」と、彼女を許し、2人の幸せを願い、お祝いの言葉を贈りました。
実は少し前から、私たち夫婦は別居していました。私は、実家に戻っていて、その日は夫に離婚を了承してもらうために自宅に帰ったのです。彼女がいたおかげで、離婚の話もスムーズに進み、その場ですぐに離婚届にサインもしてくれたので、私としてはラッキーでした!
私が2人の幸せを願った理由は…♪
それからしばらく経った、ある日のこと。
彼女が実家に怒鳴り込んできました。とうとう、夫の嘘がバレたのです。夫の年収は1,000万円ではなく、SNSの高級車もブランド品もすべて嘘。見栄を張りまくったニセ情報ばかりでした。
確かに夫の職場は、地元の有名企業ですが、週に数日シフト制でオフィスの清掃として出入りしているだけ。正社員でもなければ、有名企業の社員ですらありません。
大黒柱は私で、賃貸ですがタワマンを借りているのも私。夫は私の家に転がり込んできただけだったのです。私は夫と結婚するまで、恋愛もほとんどせず、勉強と仕事に励み、余裕のある暮らしを手に入れました。
夫には家事全般を任せていましたが、仕事で忙しい私に代わり、夫がしっかり主夫をしてくれていたのは結婚したてのころだけ。せいぜい1カ月くらいです。徐々に何もしなくなり、私の稼ぎで贅沢するように……。
そんな夫に不満を募らせていた私は、同窓会の少し前から離婚を考え始めていました。そして同窓会で彼女と再会し、彼女が夫を誘惑し始めたころ、夫の借金が発覚。私は離婚を決意し、動き出したのです。
彼女と夫が情事にふけっているころ、私は借りていたタワマンの解約手続きを進めていました。まもなく退去日になるので、彼女と夫にはあのタワマンから出ていってもらうことになります。
私がすべての真実を話し終えると……。
夫を略奪した同級生の悲惨な末路
もちろん彼女は大激怒。どうやら、すでに夫との婚姻届を提出してしまったようです。私が借りていたタワマンでラブラブな新婚生活を満喫中でした。そんな中、私から聞いた話は本当かと彼女から追求され、夫はすべての嘘を白状。
結婚してすぐに住むところをなくし、私から請求された慰謝料で借金まで背負った彼女。今は2人で狭いアパートに引っ越し、働きづめの毎日を過ごしているようです。
私は、実家で両親と暮らしながら、仕事に励んでいます。頑張って稼いだお金は、大切な家族のために使いながら、楽しい毎日を過ごしています。
◇ ◇ ◇
煌びやかなSNSアカウントをよく見かけますが、実は、見栄を張って良く見せている場合も多いのかもしれませんね。SNSと現実は別世界なのかも……少し考えさせられました。
今回のことで傷ついたとは思いますが、夫に寄生されることも、同級生に意地悪されることもなくなり、平和な生活を取り戻せて良かったです。毎日を楽しく過ごして、心の傷を癒して、幸せな暮らしを続けられることを願います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。