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「色気づくな!」職場に突撃して監視。嫉妬深い彼の衝撃行動とは

私は昔、暴力的な人と付き合っていました。出会ったころはやさしくて明るい彼は、時が経つにつれて豹変しました。そして、気づいたときには完璧な「洗脳状態」になっていた私。そんな彼との日々とは……。

「色気づくな!」職場に突撃して監視。嫉妬深い彼の衝撃行動とは

 

嫉妬深い彼

彼が怒るのはいつも嫉妬心からでした。付き合い出したころは、「ほかの男としゃべらないで」と言われると、「束縛されてる=愛されている」と思ってうれしかったのですが、次第に私に暴力を振るうようになっていったのです。

 

当時、私はバーテンダーとして働いていました。彼は毎晩私が働く店に来ると、カウンターの端の席に座り、私がお客さんと会話する様子を観察。

 

職業柄、仕方がないことなのに、お客さんが「また来るね」と言うものなら、同棲している家に帰るなり、彼に叩かれて「お前が色気づいて誘ったからだ!」と責められました。

 

暴力に耐える毎日

それ以外にも、私に届くメールはすべてチェックされ、男性から連絡があれば内容がどうであれ「浮気だ」とののしられ、殴られました。

 

彼の指示で、知り合いの男性の連絡先はすべて削除、外出すれば男性と話す機会ができてしまうので、そのうち女友だちとも距離を置くようになってしまって……。

 

彼が暴力を振るうときは、決まって「お前が悪いんだ」「俺だってこんなことはしたくない」と言っていて、まるで私が彼のことを暴力的にさせてしまっているように仕向けられていました。

 

周囲から孤立し、彼から日常的に暴言や暴力を振るわれる日々。「お前が悪いから殴りたくなるんだ」と言われ続けた結果、私はだんだんと「私がどうしようもない人間だから、彼がこうして矯正しようとしてくれてるんだ」と思うようになってしまったのです。

 

心まで追い詰められて

今思い返してようやく冷静に考えることができるのですが、このような状態を「ガスライティング」というそうです。私は彼の行動によって、体だけでなく心まで追い詰められていました。

 

当時は、彼との毎日を乗り切ることで必死で、彼と話し合うことも誰かに相談することも考えられませんでした。付き合いたてのころの嫉妬や束縛で「愛されている」と私が感じていたように、ガスライティングも「彼にとっては」一種の愛情表現だったのかもしれません……。

 

しかし、暴力や暴言はよくありませんし、許されないこと。洗脳状態にあった当時の私は、すぐに彼と離れることができず、交際は彼が私に飽きて別れを切り出すまで約4年間も続きました。

 

 

現在は、おだやかな夫と幸せに暮らしています。しかし、日常のふとした瞬間に過去の彼との出来事を思い出したり、悪夢を見たりして、ゾッとすることも。過去の出来事は変えられないので、やさしい夫のそばで少しずつ乗り越えていきたいです。

 

※ガスライティングとは、加害者が被害者に誤った情報を与え続け、被害者を心理的にコントロールすることです。

 

著者/つちやです
イラスト/赤身まぐろ

 

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