長男の同級生のお友だちママ
近所に住むAちゃんは、長男と同級生の女の子。長男とは通っている保育園が違っていたことから、公園や児童館で見かけることはありましたが、一緒に遊ぶ様子はありませんでした。
しかしAちゃんのお母さんとは小学校の学区が同じで近所に住んでいたことがわかり連絡先を交換して、親同士はなんとなくママ友になりました。
新型コロナに感染! 外出できないわが家…
Aちゃんのお母さんのご実家は農家なので、よく野菜の差し入れをしてくれました。わが家はお返しにお菓子を渡したり、その際になんとなく立ち話をする仲に。しかし新型コロナが流行り始めてからは、そうしたやり取りもほとんどなくなりました。
そんなある日、私自身が新型コロナに感染。それは長男が小学校に入学する年の3月のことでした。幸い私の家族は全員陰性でしたが、濃厚接触者になり外出できない状況に。
誰にも会えず心細く感じていたときに、久々にAちゃんのお母さんから「野菜もらってくれない?」 と連絡が。事情を話して、気持ちだけ受け取るねとお断りすると、「じゃあドアノブにかけておくよ」と返事をくれました。
玄関を開けるとびっくり
数時間後、ドアノブに紙袋がかかっていました。「よかったら使ってね」と書かれたメモと一緒に入っていたものは野菜だけではなく、くだもの、食パン、ジャムやレトルト食品、乾麺、ジュースでした。
Aちゃんママはわが家が外出できないことを気づかって、すぐに使える食材を一緒に持ってきてくれたのです。心づかいがうれしくて思わず涙が……。後日お礼を伝えると、「治ってよかった。4月からよろしくね」と笑顔で言ってくれました。
長男は小学校に入学後、Aちゃんととても仲良く遊んでいます。遠くの親戚より近くの他人、ではないけれど、ママ友の存在に助けられた忘れられない出来事でした。
※本記事の内容は、2022年のときの体験談です。2023年9月現在は、感染症法に基づく、新型コロナ陽性者及び濃厚接触者の外出自粛は求められておりません。感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となります。
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イラスト/海乃けだま
監修/助産師 松田玲子
著者:小川 朝美
7歳男児・5歳男児・2歳女児の育児をしつつ、医療技術職として働くママ。子育て経験談や趣味について執筆するライターとしても活動中。電車大好きな息子たちの健忘禄として鉄道ブログも執筆している。